中国のR&D経費 2012年に1兆元を突破
中国国家統計局、中国科学技術部(科学技術省)、中国財政部(財務省)が発表した「2012年全国科学技術経費投入統計公報」によると、中国の2012年の科学技術経費および、国家財政科学技術支出は共に安定増を実現した。全社会のR&D経費は初めて1兆元の大台を突破し、R&D経費の対GDP比が過去最高を記録した。人民日報が伝えた。
中国国家統計局社会科技・文化産業統計司の首席統計士の関暁静氏は「中国のR&D経費は現在世界3位に達している。その対GDP比は新興経済国の中でトップに立っており、先進国との差が徐々に縮小している。中国のR&D大国の地位が固められている」と指摘した。
データによると、2012年の全国R&D経費は1兆298億4000万元に達し、前年比1611億4000万元増(18.5%増)となった。R&D経費の対GDP比は1.98%に達し、前年の1.84%から0.14ポイント増となった。R&D人員(常勤換算)に基づき計算した1人平均の経費は、前年比1万6000元増の31万7000元に達した。2012年の国家財政科学技術支出は5600億1000万元に達し、前年比803億1000万元増(16.7%増)となった。同年の国家財政支出に占める財政科学技術支出の割合は4.45%となり、前年の4.39%から上昇した。
関氏は、「中国企業のR&D経費は2012年に増加を続け、企業によるR&D機関の建設が強化され、企業のイノベーション創出規模が拡大された。これは、企業の技術革新システムの建設に積極的な進展が見られたことを反映している」と指摘した。2012年の中国各種企業のR&D経費は前年比19.2%増の7842億2000万元に達し、全社会のR&D経費に占める割合が前年比0.5ポイント増の76.2%に達した。中国の一定規模以上工業企業が持つR&D経費機関は前年比1万5000カ所増の4万6000カ所に達した。全国一定規模以上工業企業の新製品売上高は9.9%増の11兆529億8000万元に達し、そのうち新製品の輸出は8.3%増の2兆1894億2000万元となった。
関氏は、「財政科学技術支出の占める割合が高まったが、これは国家財政が科学技術に対する支援を拡大したためだ」との見方を示す。2012年の国家財政科学技術支出は5600億1000万元に達し、前年比で803億1000万元増(16.7%増)となった。同年の国家財政支出に占める財政科学技術支出の割合は4.45%となり、前年の4.39%から上昇した。
また関氏は、「2012年には産学研連携が強化され、特許出願件数と取得件数が大幅増となった。これは国家のイノベーション体系建設を示す重要なデータだ」と指摘した。(編集YF)
「人民網日本語版」2013年9月27日