2016年6月8日  
 

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中米関係を楽観視する理由 (2)

人民網日本語版 2016年06月08日08:12

中米関係の得た積極的な進展を語るのは、問題をうやむやにするためではない。ASEAN地域フォーラム(ARF)外相会議やアジア安全保障会議(シャングリラ・ダイアローグ)などの場で、中米両国代表は南中国海問題をめぐり舌鋒鋭く論争し、対立した。一方、中米戦略・経済対話及びその枠組内の協議では、両国代表は再び穏やかに各分野の協力について意見交換し、共通認識にいたった。実際のところ、さながら隔世の感があるこのような場景は、まさに中米関係の複雑性を反映している。数10年の間、両国関係は曲折や起伏を経ながら前進したのである。同様にここ数年間、中米は対話を継続し、協力を拡大しているが、問題やトラブルも依然多く、特に戦略レベルの競争要素が増大している。

進展のみを見ては、中米関係を盲目的に楽観視してしまう。トラブルのみを注視しては、両国関係に対する自信を失ってしまう。新型の大国関係の構築を打ち出したのは、両国関係に存在する問題に真っ直ぐに向き合い、両国関係の積極的な発展を建設的態度で後押しするものだ。中米は協力と競争が併存する状態が長く続いている。両者が入り交じって存在する状況は今後も続くだろうし、さらには一層複雑化さえするだろう。この状態は新型の大国関係を構築すれば解消されるものではない。重要なのは、両国協力のたゆまぬ拡大と深化を確保し、溝や摩擦が制御不能になるのを防ぎ、悪質な競争に陥るのを避けることだ。両国間の競争は悪質ではなく良好なものでなければならず、互いに足を引っ張り、足をすくってはならない。協力が競争より大きく、共通認識が溝より多い状態を確保しさえすれば、中米関係はたゆまぬ前進的、上昇的発展軌道を維持するだろう。

中米関係の発展はこれまで順風満帆ではなかったし、今後の新型の大国関係構築も平坦な道とはいかない。だが長年、中米両国首脳は頻繁に接触し、閣僚級高官数10人が毎年同じテーブルについて両国関係の重大な問題について話し合い、相互信頼の強化、協力の拡大、溝の管理・コントロールに尽力してきた。これら全てに、人々が中米関係を楽観視し続け、自信を深めている理由がある。(編集NA)

「人民網日本語版」2016年6月8日


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