国情や価値観などの違いから生じる中国人にとってリアルに感じられない馴染みの無さをいかに解決してローカライズするかが、ドラマのリメーク版を製作する際の重要なポイントとなる。新京報が報じた。
長年日本ドラマを研究している脚本家・張天萌さんは取材に対して、「日本ドラマのリメーク版を製作する時はまず、ターゲットを絞らなければならない。もし、ほとんどの中国人視聴者をターゲットにするというなら、大きく変えなければならず、中核を変えないことをベースに、中国社会の現状にいくらか合わせなければならない」と説明した。しかし、ターゲットが広く、内容を大きく変えると、今度は日本ドラマ好きの人々からは「作品が別物になってしまった」というリメーク版に対する批判が起きる可能性が大きい。
製作会社・SMG尚世影業の王慶豊・副総経理は、「日本ドラマは日本社会の人間関係や文化を土壌にして生まれた作品で、人を感動させる内容が本当にたくさんあり、中国人の多くもそれを感じることができる。例えば、愛や思い出などは両国に共通するものだ。私たちの仕事は、そうした共通する素材を切り取って、それを中国の文化や人間関係に置き換えること」と率直に語る。では、日本ドラマのリメーク版を製作する際、具体的にどういった点を変える必要があるのだろうか?
中国に合わせて放送回数を増やすことで内容拡充も必要に
日本ドラマは基本的に全部で10話前後と短く、1話当たりの時間も60分以内となっている。一方、中国ドラマは少なくとも20話あり、40-50話というのもざらだ。そのため、日本のドラマを20話以上に「増量」させるには、新たな人物関係も追加しなければならない。必要に応じて随時物語を拡充しながらも、物語の核心に影響を与えないためには、原作の脚本家によるサポートが不可欠だ。
日本ドラマ「デート~恋とはどんなものかしら」と「プロポーズ大作戦」のリメーク版の製作の過程では、原作の脚本家もその制作スタッフに加わっている。王副総経理によると、「原作の脚本家の考えと、中国版の脚本家の考えが全然違う可能性もある。原作の脚本家が、どのように変えるべきか提案をした場合、我々はすぐに反論するのではなく、まず『なぜそのように考えているのか』を聞くようにしている」という。
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