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視聴者を「ミゾミゾ」させた伏線も見事に解決した「カルテット」最終回  (3)

人民網日本語版 2017年03月28日14:51

プロデューサー「想像超える視聴者の深読み」

「カルテット」のプロデューサー・佐野亜裕美は日本メディアの取材に対して、「このドラマの不思議なところは、視聴者の方が私たちも想像しなかったことを深読みしているところ」と語った。つまり深読みするほど、視聴者は同ドラマに熱中していたということになる。

例えば、すずめが、いつも飲んでいる三角パックのコーヒー牛乳。「あれは、形がかわいいから選んだだけなんですけど、三角すいは正四面体で、実はカルテットという意味を持つとネットで書かれていて、私たちも『へえ』と感心した」という。さらなる偶然は、主演の松たか子のデビューシングル「明日、春が来たら」の作詞を手がけたのが坂元裕二で、発売日は20年前の3月21日。同ドラマの最終回が放送された日だった。

さらに話題になったのが時間軸のズレ。第5話の愛死天ROO公演日が2月11日だったものの、第6話で別府が倉庫に閉じ込められた時スマホの画面に表示されていたのは2月6日。ファンからは、「カルテットは逆再生。最後に驚くような結末が待っているに違いない」と声が上がるなど、さまざまな憶測を呼んだ。しかし、「カルテット」のツイッター公式アカウントは、「私達の単純なミス」と憶測を否定するツイートをした。佐野亜裕美は、「カルテットを通して、ドラマは、視聴者が創作に参加する総合アートだと感じた」と述べている。

坂元裕二の集大成

中国の日本ドラマファンの間でも、「カルテット」の脚本家・坂元裕二はなじみの存在。坂元裕二は23歳の時に、一世を風靡した純愛ドラマ「東京ラブストーリー」を手掛け、40代以降には、一連の社会問題にスポットを当てた同ドラマを手掛け、そのキャリアはまさに円熟に達している。

「カルテット」では、坂元裕二の過去作品の影も垣間見える。今年50歳を迎える坂元裕二の集大成とも言える作品で、人生、恋愛、結婚、犯罪などさまざまな要素が詰まっている。

「最高の離婚」彷彿

ある視聴者は、「カルテット」はドラマ「最高の離婚」を彷彿させるとしている。「カルテット」で描かれる結婚問題は、基本的に「最高の離婚」の延長線と言えるだろう。「カルテット」の一人、家森諭高は、結婚について、「結婚ってこの世の地獄。 妻ってピラニア。 婚姻届は呪いを叶えるデスノート」との名言を残した。この言葉は、「最高の離婚」の名言「結婚って、長い長い拷問ですよ。季節で言うと、梅雨。冠婚葬祭でいうと、むしろ葬。つらい」を彷彿させる。

「カルテット」の巻夫婦は、「最高の離婚」の濱崎光生と結夏夫婦とは逆のパターンだ。巻夫婦は表面的には仲が良く、ケンカをしたこともない。しかし、実際には、溝が深く、価値観は全く異なる。一方の光生と結夏は相手の欠点にばかりに目を向け毎日のようにケンカしていたものの、実際には愛し合っていた。


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