◆心理学賞 過度の運動は一種の病気
受賞者:米・デューク大学医学部のジョナサン・チャン博士(運動医学)
解説:中国系科学者のジョナサン・チャン氏は30年以上前の研究で、「一日でもランニングを欠かせば死んでしまう」という熱心なランナーと、拒食症の患者に共通する心理的特徴と行為の傾向を明らかにした。
ジョナサン・チャン氏は、運動が癖になっている人の身体活動は、ストレス対処法であり、一種の強迫症でもあることを発見した。通常、人々は運動することで、体と精神をリフレッシュできる。ところが癖になっている人の場合だと、その喜びは普通の人を大きく上回っているため、ますます過度な運動をしていくことになるという。
◆生物医学賞 パンダは食べるため6本指に進化
受賞者:中国科学院動物研究所の保護遺伝学者の魏輔文氏、胡義波氏のチーム
解説:ジャイアントパンダとレッサーパンダは4000万年以上前からそれぞれの進化の道を歩んでいる。ところが現在、いずれも「6本目の指」を持っている。あらゆる動物のうち、この独特な構造を持つのはこの2種類だけだ。
胡氏によると、この「指」は本物の指ではなく、増殖し膨らんだ腕の種子骨なのだという。ジャイアントパンダとレッサーパンダはいずれも笹を食べて生きているが、この指があることで、笹がつかみやすくなる。これは実際には典型的な収斂進化の現象。これは親縁関係の遠い2種類の動物が、類似する環境に適応する過程において、同じもしくは似た進化を経験することを指す。(編集YF)
「人民網日本語版」2017年4月17日
このウェブサイトの著作権は人民日報社にあります。
掲載された記事、写真の無断転載を禁じます。
Tel:日本(03)3449-8257
Mail:japan@people.cn