第3に、声明はフィリピンの協力意向をはっきりと示した。フィリピンは、中国の発展を試練ではなくチャンスだと捉えている。ドゥテルテ氏は中国との経済・貿易関係の発展を自国の発展の原動力とすることを望み、民生改善・貧富の格差縮小のために中国の助けを借りてインフラを整備することを期待している。フィリピン側は、中国が近年周辺外交を重視し、ASEANをその重要な位置に据え、対ASEAN関係の発展を推し進めていることにも目を向けている。中国は「親・誠・恵・容」の周辺外交理念を堅持し、周辺運命共同体を築いている。「一帯一路」(the Belt and Road)建設協力は中比協力の新たな目玉となりつつある。ドゥテルテ大統領は今年5月に中国で「一帯一路」国際協力サミットフォーラムに出席した際、「一帯一路」イニシアティブとフィリピンの推し進める「2017-2022発展計画」の強い符合性を指摘。特にインフラ整備面で、「一帯一路」建設と「インフラ整備の黄金時代を築く」フィリピン政府の目標は一致し、両国協力には大きな余地があるとした。
南中国海問題解決のために中国が打ち出した「デュアル・トラック・アプローチ」が合理性と実行可能性を備えることは事実が証明している。具体的争いは直接の当事国が歴史の事実と国際法を尊重したうえで、交渉と協議を通じて平和的に解決すべきであり、南中国海地域の平和と安定は中国とASEAN諸国が共に維持するべきだ。
南中国海地域はプラスのエネルギーを必要とし、各国が共に努力して安定を維持することを必要としている。中比は南中国海をめぐる争いが両国関係の発展にもたらす重大な障害を乗り越え、両国関係を全面的に立て直した。これは大切にすべき局面だ。双方が多くの分野で友好・実務協力の推進に尽力することは、両国及び両国民の共通の利益に合致し、域内諸国共通の期待にも合致し、南中国海の平和・安定を一層維持するうえでプラスだ。(編集NA)
「人民網日本語版」2017年7月14日
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