昨年11月に東京都在住の中国人女子留学生で、当時24歳の江歌(ジアン・ガー)さんが殺害された事件で、江さんの母親・江秋蓮さんが今月4日に、中国山東省青島市から東京へ行き、殺人罪で日本で起訴された中国籍の陳世峰(チェン・シーフォン)被告の死刑を求める署名活動を行う。江秋蓮さんは最近、日本への渡航手続きの際に荷物が重量超過となってしまい、ネットユーザーに助けを求めている。法制晩報が報じた。
10月31日、江秋蓮さんは取材に対して、「誰かは分からないけど、親切なネットユーザーがネット上にスクリーンショットを投稿してくれた。でも、みんなに迷惑がかかるので、荷物を減らして、自分で持って行くことにした」と話した。
江秋蓮さんによると、荷物には、日本語で書かれた署名を求めるビラ1万枚、カート、署名に必要なチラシなどが含まれている。もともと5個の荷物を持って行く予定だったものの、4個に減らした。「超過手荷物料金を減らすため、もう少し減らしたい。今、4個で計50キロくらい」と説明した。
事件は2016年11月3日早朝に発生した。東京に留学していた青島出身の江歌さんが、陳被告に自宅アパート前で何度も刺され失血死した。同事件の裁判は12月11日に東京で始まる。
今年8月14日、江秋蓮さんは微博(ウェイボー)で、陳被告の死刑を求める署名活動を始め、10月29日の時点で、中国で2249人からの署名が郵送されたという。ネット上での詳しい署名数は今のところ分かっていない。「2249人のうち、私に郵送料を払うよう求めた人は一人もいなかった。封筒の中に現金を入れて送ってくれた人までいた。たくさんの人がいろんな物を送ってくれ、手紙で慰めてくれた」。
「私は人生の唯一の希望、支えを失った。たくさんの善良な人、正義を愛する人が無私の関心、助けを示し、私を応援してくれているからこそ、今でも頑張って生きることができている。本音を言うなら、みんなには迷惑をかけたくない。しかし、みんながいなければ、私が生き続けることはできないので、これからも応援してほしい」と江秋蓮さん。
署名活動がどれほど役に立つかについて、江秋蓮さんは、「私にも分からない。でも、日本には前例がある。どれほど役に立つかは分からないが、できることをして、亡くなった娘がうかばれるようにしたい」とため息をつきながら語った。
江歌さんは1992年に青島で生まれ、1歳半の時に両親が離婚。母親と祖母のもとで暮らしてきた。母子家庭で育った江歌さんは、物分かりが良く、勉強も一生懸命していた。そして、江秋蓮さんにも親切に接し、孝行娘だったという。「落ち着いた優しい女性」というのが周囲の人からの評判だった。15年、江歌さんは日本の言語学校に通い始めた。そして、16年に日本法政大学院の修士課程で学ぶようになった。
一方、陳被告も中国人留学生で、事件前は大東文化大学の修士課程で学んでいた。
事件発生後、江秋蓮さんは微博に、「犯人は本当に卑劣。私のかわいい娘を返して。全ての希望が消えてしまった。悲痛な思いを言葉で表すことはできない」と悲痛な思いをつづっている。(編集KN)
「人民網日本語版」2017年11月2日
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