王毅外交部長(外相)は20日、ミャンマー・ネピドーで開かれた第13回アジア欧州会議(ASEM)外相会合に出席し、「新時代のアジア欧州の新型パートナーシップを共同構築」と題して発言した。新華社が伝えた。
王部長は「先月、中国共産党は第19回党大会を成功裏に開催し、中国の今後30年間の発展の雄大な青写真を描いた。新時代に入った中国は世界とより緊密に結びつき、各国と運命を共にする。われわれは引き続きアジア欧州各国と緊密に協力し、より素晴らしい未来を共に切り開く」と表明。
「ASEMは国家間の付き合いの新たな道を代表している。われわれは対立ではなく対話、同盟ではなくパートナーシップによって、地域の全体的安定を維持してきた。経済グローバル化の過程に共に参加し、これを後押しし、貿易・投資を拡大し、アジア欧州全体の発展を促進してきた。アジア欧州の文明の多様性に立脚し、文明間の対話と交流を繰り広げ、国民間の距離を縮めてきた。われわれは多国間主義の理念を堅持し、グローバル・ガバナンス体制の改善と変革に尽力し、協力によって試練に対処する」と述べた。
王部長はまた「ASEMの第3の10年間のスタートにあたり、われわれは遠大な視点に立ち、戦略的共通認識を固め、様々なグローバルな試練を果敢に克服し、人類運命共同体意識を堅固に確立しなければならない。初心を銘記し、相互尊重・公平・正義・協力・ウィンウィンを堅持し、アジア欧州の新型のパートナーシップに鮮明な時代的意味を与えなければならない。時代に合わせて進歩し、ASEM革新の協議事項を推し進め、潜在力を解き放ち、活力を引き出し、地域協力推進の先頭を引き続き歩まなければならない」と述べた。
王部長は今後のアジア欧州協力の重点的方向について、次の3点を提案した。
(1)地域の平和・安定を共同で維持する。アジア欧州地域は伝統的・非伝統的な安全保障上の試練が集中しており、地域の安定維持は発展・繁栄実現の前提条件であり、アジア欧州各国共通の責任だ。われわれは相互尊重と大国・小国間の平等を堅持する必要がある。対話による紛争解決、協議による溝の解消を堅持する必要がある。統合的計画、合力形成を堅持する必要がある。当事国の直接交渉による溝の解決を支持し、他の各国は建設的手助けをし、国際関係の基本ルールに従い事を運ぶ必要がある。
(2)新たな成長の原動力を共に掘り起こす必要がある。活力に満ちるアジア諸国は、世界成長の主要なエンジンとなっている。欧州諸国は強靱な自己修復能力を示し、今も世界経済の重要な一極だ。世界経済の回復には、アジア欧州が新たな経済成長源を連携して創造することが不可欠だ。われわれは改革・革新に原動力を探り、高水準の開放に空間を探る必要がある。多角的貿易体制を旗幟鮮明に支持し、あらゆる形の保護主義に反対し、貿易と投資の自由化及び円滑化を揺るぎなく推し進め、経済グローバル化の開放的、包摂的、あまねく恩恵の及ぶ、均衡ある、ウィンウィンの方向へのリバランスの実現を後押しする必要がある。
(3)持続可能なカバナンスモデルを共に探る必要がある。貧困根絶、汚染対策、腐敗処罰、包摂促進などの面で、いくつかの国々は他国に先駆けて有益な探求を行い、重要な経験を蓄積してきた。ASEMはガバナンス経験を交流し、発展上の難題を打開する場になりうる。東西の文明と知恵のぶつかりあいは、新たな啓発をもたらす。
会議中、王部長はカンボジアのプラック・ソコン上級大臣兼外務国際協力大臣、シンガポールのバラクリシュナン外相、タイのドーン外相、ドイツのガブリエル副首相兼外相、EUのモゲリーニ外交・安全保障上級代表(外相)、マルタのアベーラ外相、ノルウェー外相、ルクセンブルクのアッセンボルン外相と、それぞれ会談した。(編集NA)
「人民網日本語版」2017年11月21日
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