オーストラリアのターンブル首相が18日に日本を訪問する。双方は「訪問部隊地位協定(VFA)」締結についてハイレベル対話を行い、両国の軍事要員・設備の長期往来・配備を円滑化する。中国国際問題研究院の阮宗沢常務副院長は中国中央テレビ(CCTV)の取材に「この協定の締結は自衛隊にとって1つの突破口であり、海外展開力を高め、将来はオーストラリアで軍事演習を行うとみられる」と指摘した。
豪メディアによると、この広範な新協定は豪日両国間の軍事装備・弾薬の輸送を円滑化し、日本は豪ダーウィン港沖で演習を実施する可能性がある。日本メディアによると、日本は米国と長期駐留を前提とする日米地位協定を締結しているが、VFA締結は初となる。
阮氏によると、VFAは両国間の軍事協力を引き上げる特殊な取り決めであり、両国の軍事要員・装備の相手国での活動に法的地位を与えることが柱だ。もし日豪VFA締結が現実のものとなれば、今後自衛隊はオーストラリアを訪問し、さらにはオーストラリアの近くで軍事演習を行うことができ、豪側は軍事装備の輸送に便宜を図ることになる。
また、自衛隊は豪州訪問を機に軍事訓練を行う恐れもある。これらは豪日軍事協力が一層の緊密化と制度化の方向へ発展していることを物語っている。
軍事専門家の滕建群氏によると、日豪間の港湾訪問にはすでに前例があり、数年前には海上自衛隊のそうりゅう型潜水艦「はくりゅう」がダーウィン港を訪問している。だが今回締結しようとしている協定は装備・設備・及び補給の手配を法的文書化し、相手国の港湾及び軍事施設の使用に法的根拠を与えるものだ。
滕氏はまた、VFA締結にはさらに深いレベルの考えがあり、日豪それぞれに計算があるとする。集団的自衛権の行使容認後、安倍氏は国際的支持を求め続けてきた。オーストラリアもアジア太平洋地域で「プレゼンス」を顕示することを望んでいる。ひとたびVFAを締結すれば、日本は集団的自衛権の行使容認、平和憲法改正、及び自衛隊の海外派遣にオーストラリアから公式な支持を取り付けることに成功する。また、オーストラリアにとって日本は西太平洋地域接近の支点となる。
阮氏によると、日本は自衛隊の海外展開を望み続けてきた。これまで日本は国連平和維持活動への参加にかこつけて海外展開の扉を開いてきた。もし日豪二国間軍事協定を締結すれば、日本は新たな突破口を得て、自衛隊の海外展開力をさらに高めることになる。将来的に自衛隊はオーストラリア訪問・研修を行い、軍事演習の実施さえも可能となる。(編集NA)
「人民網日本語版」2018年1月18日
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