中国科学院大気物理研究所が18日に発表した情報によると、同研究所の研究員は海洋分析データは2017年が海洋観測の記録が始まって以来、最も熱い一年だったことを明らかにした。光明日報が伝えた。
分析結果によると、2017年の世界の水深2000メートルまでの海洋の熱含量は、1981−2010年までの平均値を19.19×1022ジュール上回り、過去2番目となった2015年を1.51×1022ジュール上回った。これは中国の2016年通年の発電量の699倍に相当する。
またデータによると、海の温暖化は世界の圧倒的多数の海域で生じており、大西洋と南極海は温暖化が最も深刻な海域となっている。専門家によると、これは今後も脆弱な海洋生態系に影響を及ぼし、サンゴ礁の破壊を引き起こし、サンゴ礁を生態系として生息する海洋生物も影響を受けることになる。同時に、海の温暖化による膨張効果は、海面上昇の主因になっている。温暖化の続く海洋は、海面をさらに高くする。海の温暖化により、海氷と棚氷の溶解、海流システムにも変化が生じる。
専門家によると、この結果は地球の気候温暖化が間違いなく事実であることを証明しているとしている。海水は比熱が高いため、気候温暖化の主なシグナルが蓄積されていると言える。気候温暖化を引き起こすエネルギーの9割が海洋に蓄積されるため、海洋の熱含量がその影響で増加する。また地表や大気中の指標と比べると、海洋の熱含量はエルニーニョなどの気象による自然変化から、それほど大きな影響を受けない。そのため世界の海洋の熱含量の変化は、気候変動における確かな指針となる。海の温暖化の進行は、気候温暖化が紛れもない事実であることを示している。国連の気候変動に関する政府間パネルの評価報告書によると、産業革命以降の人類活動によって排出されたCO2などの温室効果ガスは、温暖化の主因である可能性が高い。(編集YF)
「人民網日本語版」2018年1月22日
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