2018年を迎え、環境汚染リスクが高く、国民からも非常に問題視されている廃プラスチックや未分別の古紙、繊維系廃棄物、バナジウムスラグなど固形廃棄物24種類の中国に対する輸入の全面的な禁止にともない、廃品回収産業が打撃を受けている西側諸国も少なくない。「北京日報」が伝えた。
アナリストは、「中国が固形廃棄物の輸入基準を大幅に引き上げる措置を執ったことは、米国やオーストラリア、日本など『海外からのゴミ』を輸出する国々にとって受け入れがたい措置であることは間違いないが、中国のこの措置は自国の環境保護事業の推進にプラスとなるだけでなく、長期的にみれば、これら輸出国はもとより世界の固形廃棄物の循環利用産業の発展と技術的進歩を促進する役割を果たすことになる」と指摘する。
▽米国:AIの活用を
統計データをみると、米国は世界で回収可能なゴミが最も多い国であり、その約3分の1を海外に輸出し、さらにその約半分が中国に流れ込んでいる。
米国再生資源協会(ISRI)のまとめた統計をみると、2016年に米国から中国に総額56億ドル(1ドルは約110.8円)の回収可能ゴミが輸出され、うち約半分が古紙類で、重量は1300万トンを超えた。中国が昨年7月に「海外からのゴミ」輸入禁止令を出した後、米国の回収可能ゴミの価格は値下がりを続けており、昨年10月の古紙価格は前年同期比35~40%まで値下がりしている。
「未分別の古紙」とは回収可能な古紙の中に回収不可能な物品が混じっている古紙を指す。米国の廃品回収産業の作業員は、「回収可能な古紙の入ったゴミ箱から、ガラス瓶やリノリウム、ハンドバッグ、セーターといった回収できないものがしょっちゅう出てくる」と認めた。これまでは第2段階の分別作業は中国で行われていたが、時間や費用がかかるのはもちろんのこと、環境保護へのリスクも存在していた。
米国メディアの報道によると、中国がこのたび固形廃棄物の輸入基準を大幅に引き上げたことで、回収可能な物品に回収不可能な物品が紛れ込む割合の上限が0.5%に引き下げられることになり、米国の廃品回収産業にとって、「達成不可能な任務」だとしている。
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