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外国人労働者に頼る日本 背後に深刻な高齢化

人民網日本語版 2018年02月08日10:32

高齢化が深刻な日本では、外国人労働者に希望の光が託されるようになってきた。シンガポール「聯合早報」が5日に伝えたところによれば、労働力不足が日に日に深刻化する中、日本では外国人労働者への依存度が上昇し、ここ4年の間に人数が大幅に増加したという。「北京商報」が伝えた。

報道によると、建築や警備などの産業は日本人を雇うことが難しいため、外国人労働者の採用が増えている。日本では女性と高齢の労働者が急速に増加してはいるが、限界を迎える日がいずれやって来る。そこで労働の最前線を外国人に託すという状況が日に日に進行している。日本の厚生労働省が1月末に発表した最新の統計データも、2017年10月末現在、日本にいる外国人労働者が128万人に達したこと、過去5年にわたり増加傾向が続いていることを伝えた。

実際、日本ではあらゆる産業で外国人労働者の割合が緩やかに増加している。統計をみると、日本の労働者全体に占める外国人の割合は12年の1.1%から、現在は1.7%に増えている。

外国人労働者の急増の背景には、高齢化の厳しい状況がある。高齢化は世界中が直面する問題だが、日本は高齢化プロセスで先頭を切って走っている。日本の人口は17年に40万3千人減少し、現在の勢いが続けば2115年には1億2650万人減って5100万人になることが予想される。同省の資料でも、25年に高齢者は3500万人に増え、後期高齢者も2179万人になると予想する。

外国人労働者が急増することで日本経済をある程度活性化することは確かだ。フランスのBNPパリバ証券の河野龍太郎・経済調査本部長は、「外国人労働者が毎年10万人のペースで増えると、経済のパイが徐々に拡大し、日本の国内総生産(GDP)を毎年0.07%引き上げることができる。これが30年続けば、GDPは1%増加する。外国人労働者は日本の労働力不足を補う存在でもあり、現在の各方面の予測では、20年までに高齢者と女性の労働市場参入はピークを迎えるという」と述べた。

外国人労働者が日本に来ると、一連の潜在的リスクももたらされる。河野氏の推計では、不法滞在などで統計に組み込まれていない外国人は最多で21万人おり、労働単価の安い外国人労働者を大量に雇い入れると、同じ仕事に従事する日本人の賃金上昇を抑制する可能性がある。

また外国人労働者の多くは外国人技能実習制度を通じて日本に滞在しているが、この制度は今では「裸の王様」などと言われ、現実との乖離が深刻だ。労働現場の第一線で働く人々に適切な賃金が支払われず、制度下にある実習生の給与から食費、家賃、社会保険料などを差し引けば後にはほとんど何も残らない。こうした状況の中、不法就労の外国人労働者がますます増え、一連の監督管理の問題もそれに付随して起きてくる。

現在、日本が外国人労働者に頼り切っていることは争えない事実だ。措置を打ち出して日々深刻化する高齢化現象に対処することも、外国人技能実習制度を改善することも、どちらも目下の急務だといえる。(編集KS)

「人民網日本語版」2018年2月7日

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