各投資家、投資機構は今、シルバー産業への投資を積極的に画策しており、それが投資の新たな流れとなっている。新華社が伝えた。
中国民生投資集団は最近、上海で中国のシルバー事業の発展をサポートするために「中民養老慈善基金」を設立したことを発表した。基金設立後、コミュニティ内のサポートが必要な高齢者を助け、地域の必要に合わせて「サービスポイント」を設置するほか、「ボランティアサービスチーム」を組織して、定期的に高齢者を訪問し、健康診断やコミュニティの高齢者サポート、コミュニティの高齢者優待デーなの公益活動を展開して、高齢者の実際の必要を満たすよう取り組む。
地方の国有企業も、都市の介護に関する難題を解決しようと積極的に画策している。例えば、上海地産集団は、万科、上海中医薬大学と共同で、医療・介護サービスを提供する「上海申養公司」を立ち上げ、在宅介護・医療サービス、ヘルスケア施設、高齢者向け住宅など、さまざまな形式のシルバーサービスを提供し、専門の公立病院をシルバー施設と密接に結び合わせて、医療と介護の融合を進める。
中国民生投資集団の李銀■(■は王へんに行)副会長よると、「現在、各資本のシルバープラットフォームは基本的に、不動産管理を入口、金融を手段、高齢者介護を核心とし、北京、上海など、中国の大都市が率先してシルバーサービスネットワークを設置している」という。
現在、中国のシルバーサービス業の最大の難題は、高齢者の自宅以外で介護を受けたくないという観念が強いことだ。しかし、コミュニティ内のサポートなら、高齢者にとって受け入れることは可能で、現段階での高齢者、家庭の実際のニーズにマッチしている。
中国老齢科学研究センターの老齢経済・産業研究所の王莉莉・副所長は、 「高齢者は子供や孫との思いやりや近所・社会とのつながりが必要。自宅介護なら、専門的な介護サービスを提供できるだけでなく、高齢者にとっては自宅から離れないため、安心感が得られる。中国式介護は、身体的な面だけでなく、精神的な面にも注意を払わなければならない」との見方を示している。
中国民政部(省)が発表した「2016年社会サービス発展統計公報」によると、中国では現在、高齢化が急速に進んでいる。16年末の時点で、中国全土の60歳以上の高齢者人口は2億3000万人と、総人口の16.7%を占めるようになっている。中国国務院が発表した「第13次五カ年計画(16-20年)国家老齢事業発展・介護体系建設計画」は、20年までに、中国全土の60歳以上の高齢者人口は約2億5500万人に増加し、総人口に占める割合も17.8%に上昇すると予測している。
中国老齢事業発展基金会の李宝庫理事長によると、「中国式介護は、自宅を基礎とし、コミュニティを頼りとし、施設が補充するという、『9073(高齢者90%が自宅、7%がコミュニティ、3%が施設)』という構造になっている」という。(編集KN)
「人民網日本語版」2017年12月5日
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