キムチが韓国の最も代表的な伝統的食材であり、韓国の人々の食卓にはいつも決まってキムチが並んでいる。ところが品質が高く価格の安い「メイド・イン・チャイナのキムチ」が韓国市場に一気に押し寄せ、韓国のキムチ貿易は2017年に過去最高の赤字を更新した。
韓国関税庁が1月に発表した貿易統計データをみると、17年のキムチ貿易の赤字額は4827万5千ドル(1ドルは約108.7円)で、前年比11%増加し、同庁が00年に統計を取り始めてからの最高を更新した。これと同時に、キムチ輸出入の重量差も過去最高を更新した。データによれば、昨年のキムチ輸入量は27万5600トンに達し、輸出量2万4300トンの10倍以上だった。輸入キムチのうち中国で製造された製品の占める割合が高く、99%に達した。
00年には韓国産キムチは7864万5千ドルの貿易黒字を保っていた。だが中国産の大量進出により、韓国キムチ貿易の黒字額は徐々に減少し、06年には赤字に転じた。
韓国の世論では、「中国国内で大規模キムチ加工工場が大幅に増加し、中国産キムチの価格競争力を大きく引き上げた」との見方が広がる。農水産食品流通公社が最近発表した報告によると、「韓国の各種レストランや食品企業が一般的に使用しているのは中国産キムチだ。過去10年間に、韓国のキムチ輸入規模は07年の21万8900トンが17年は27万5600トンに拡大した。16年の場合、韓国産キムチの輸出価格は1キログラムあたり3.36ドルだが、輸入価格は同0.5ドルだった。中国の山東省、遼寧省、吉林省などの地域にはキムチ工場が100ヶ所以上あり、注文が入ればただちに製造をスタートし、わずか1週間で韓国国内に商品を流通させることが可能」という。
このような状況にともない、韓国産キムチの輸出はますます困難に陥っている。韓国産は米国、香港地区、台湾地区などの輸出市場を徐々に開拓してはいるが、最大の輸出市場である日本では振るわず、劣勢は明らかだ。対日輸出額は12年には8459万ドルあったのが、17年は4556万ドルに落ち込んだ。同公社の分析によれば、「円安、韓日関係、日本国内の経済低迷や人口減少などの影響により、キムチの消費量が徐々に減少している。これが韓国産キムチの輸出低迷が続く主な原因だ」という。(編集KS)
「人民網日本語版」2018年2月13日
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