初の国産空母は2017年4月26日の進水以来、世界中の注目を集めている。国産空母は2012年9月25日に海軍に引き渡された「遼寧」と同じ流れを汲むが、重大な技術改良が多くなされている。では、初の国産空母はどのような点で「遼寧」を上回るのだろうか。中国青年報が伝えた。
■艦載機との適合性が高まる
100年以上前に空母が登場した際、艦載機はピストンエンジンを採用するプロペラ機のみであり、構造が単純で、飛行速度が遅く、空母に求められる水準は比較的低かった。第2次世界大戦終結後、ジェットエンジンを採用する艦載戦闘機が登場すると、空母のモデルチェンジが極めて大きく後押しされた。特に艦載機のカタパルト発進装置、補助着艦システム、着艦制動装置などの技術が急速に発展した。艦載機の種類も固定翼戦闘機、ヘリコプター、垂直離着陸機、無人機など増え続けた。艦載固定翼戦闘機は空母の戦力に極めて重要な決定的役割を果たし、その質と数は空母の作戦能力の高さの重要な判断基準だ。艦載戦闘機の離着艦方式は3つに分類される。第1にカタパルト発艦と制動着艦、第2にスキージャンプ発艦と制動着艦、第3に垂直または短距離離着艦だ。初の国産空母は第2の方式を採用しており、その作戦と運用には一定の制約がある。
単純に技術的に言えば、カタパルト発艦が最良の選択であり、艦載機の作戦効果を最大限に発揮できる。これにはカタパルト技術の掌握が必要だ。各国の空母はずっと蒸気カタパルトを使用してきた。米海軍のニミッツ級原子力空母10隻も仏海軍の原子力空母「シャルル・ド・ゴール」も蒸気カタパルトを使用している。だがカタパルトの開発は電磁式カタパルトに向けて進んでいる。米海軍のジェラルド・R・フォード級原子力空母の1番艦は他に先駆けてこれを使用。中国海軍工程大学馬偉明院士の指導する開発チームもこの課題に取り組んでいる。
初の国産空母の満載排水量は「遼寧」を数千トン上回る。スキージャンプ式飛行甲板設計を採用しているが、飛行甲板の角度設計に技術改良が施されている。「遼寧」の飛行甲板は上方に約14度傾斜しているが、初の国産空母は12度となった。この重大な技術改良は「遼寧」と艦載戦闘機「殲-15」の蓄積した大量の飛行試験データに基づくものだ。国産空母は殲-15との適合性が「遼寧」よりも高まっており、スキージャンプ式発艦を行う殲-15の作戦効果を十分に発揮するうえでプラスだ。(編集NA)
「人民網日本語版」2018年4月2日
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