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海外メディアが中国の離婚率に注目、高まる女性の自立と変わる離婚観

人民網日本語版 2018年04月04日10:37

結婚する際の「誓いの言葉」といえば、「生涯を共にし、貞節を誓う」というのがほとんどだろう。だが、多くの国家における離婚率の高さから見ると、夫婦の結婚の誓いと結婚後の実生活には極めて大きな隔たりがあることがわかる。これは、中国も例外ではない。マレーシアの英字紙「The Star Online」の報道を引用して参考消息網が伝えた。

中国政府筋の統計データによると、2016年に結婚したカップルは1140万組、一方で同年離婚した夫婦は415万組を上回った。2017年上半期、結婚生活にピリオドを打った夫婦は、前年同期比10.3%増の約190万組に達した。2017年、中国各地の裁判所が処理した離婚訴訟案件は約140万件、前年比十数万件増加した。

先日発表された離婚訴訟に関する司法ビッグデータ報告によると、離婚訴訟の原告は、73.4%が女性だった。離婚を申し出た主な理由は、「夫婦の不和」で、離婚訴訟案件全体の77.5%を占めた。その他の理由としては、DV(家庭内暴力)、悪習慣、不倫などだった。

報告によると、昔から「結婚に危機が訪れやすいのは7年目」と言われているが、そのタイミングが前倒ししており、7年目を待つまでもなく、結婚後2年から7年の間に夫婦の危機が訪れるケースが多くなっている。

結婚生活の破綻は、一夜のうちに生じるわけではない。問題がだんだんと積み重なり婚姻の破綻に至るまでの過程はゆっくりとしたものだ。夫婦間のコミュニケーション不足や相手に対する信頼を失う、経済的問題、相手への関心の欠如などが離婚に至る主な原因となっている。

中国の親は、子供の生活に極めて大きな影響を及ぼしている。親が娘の夫候補を拒絶する主な理由は、「マイホームを所有していない」、「本人の将来性が見えない」、そして「娘には快適な生活を送ってほしい」など。時には、数万元(1元は約16.9円)から数十万元という高額な結納金で、相手を尻込みさせてしまうこともある。一方、男性側からすると、「低学歴」や「性格が良くない」、「農村戸籍」などが、親が息子の花嫁候補を拒む主な理由となっている。

若者たちが「将来の伴侶」に巡りあってゴールインするまでには、非常に長い時間がかかる時もある。そして、「結婚適齢期」をこえてしまうと、彼らは、投げやりな気持ちやあるいは父母を喜ばせたいという理由から、結婚してしまう場合があり、これが高い離婚率の原因の一つとなっている。

このほか、結婚生活が破綻する原因には、ますます多くの女性が経済的に独立していること、離婚に対する人々の考え方が変わったこと、相手の両親との関係がぎくしゃくしていること、家事を巡ったいざこざなどが挙げられている。

中国では、離婚手続きは極めて簡単で、基本的には非常に自由である。協議離婚の場合、夫婦は身分証やその他の証明書を携えて居住地の民政部門に出向けば、手続きできる。だが、中国政府は高い離婚率という問題に真剣に取り組んでおり、一部の省(自治区・直轄市)では、離婚を望む夫婦に対し、3ヶ月から6ヶ月の「熟考期」を持つよう求めているところもあり、それにより夫婦の離婚に対する再考を促している。

四川省のある司法官は、中国メディアの取材に対し、「多くの夫婦が、小さな衝突から一時的な衝動で離婚を決めてしまう。その決定は、老いた親や子供に多大なダメージを及ぼし得る。冷静さを取り戻したあと、離婚したことを後悔する人も少なくない」とコメントした。(編集KM)

「人民網日本語版」2018年4月4日

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