中国鉄鋼工業協会が3日に明らかにしたところによると、中国鉄鋼産業は中国政府が交渉や対応措置などさまざまな手段で米国から突きつけられた挑戦に対処し、中国の利益を守ることを断固支持するという。産業自体も積極的に対処し、傍観はしないとしている。新華社が伝えた。
同協会の劉振江事務局長は、「私たちは米国の挑戦に向き合わなければならない。貿易戦争の発動は願わない。なぜなら貿易戦争が起これば必ず損害が出るからだ。貿易戦争を恐れることもない。なぜなら貿易戦争は相手側にも損害をもたらすものだからだ」と述べた。
3月8日、米トランプ大統領は大統領令に調印し、海外から輸入された鉄鋼・アルミ製品が米国の安全保障にとって脅威になっていると認定し、同23日より輸入鉄鋼・アルミ市得斌に追加関税を課すと決めた(232措置)。
中国は自国の利益を守るため、米国の232措置が生み出す損失とのバランスをはかりながら、4月2日より、米国原産の7分類128項目の輸入商品に対する関税譲許の義務の履行を停止し、現在適用される関税率にさらに追加関税を課し、ステンレス製石油・天然ガスパイプライン、継目なし(シームレス)ステンレス鋼管などの鉄鋼製品20数項目に対し15%の追加関税を課すとした。
劉事務局長は、「2015年以後、米国は中米鉄鋼貿易摩擦をわざと起こし、絶えず激化させてきた。2018年がこれまでと異なるのは、一触即発で貿易戦争になる事態であることだ。トランプ大統領の保護貿易主義をバージョンアップさせるやり方と目的がますます明確になっており、世界に新たな頭痛のタネをもたらしている」との見方を示した。
米国の鉄鋼メーカーは2016年4月、中国鉄鋼製品に対する反ダンピング・反補助金調査を基礎として、中国に対する「関税法337条」に基づく調査を発動した。中国鉄鋼産業界は断固反対を表明し、たびたび対応措置を執り、18年3月19日には米国際貿易委員会(ITC)が、「中国は『337条調査』で提訴した3点についてすべて勝利を収めた」と宣言するに至った。
劉事務局長は、「337条調査での完全勝利は現在の貿易をめぐる大々的な力比べを背景として非常に意義のあることだといえる。中国人は応戦し、ノーと言い、法律とルールを武器にて、自国の利益を守り抜かなければならない」と述べた。(編集KS)
「人民網日本語版」2018年4月4日
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