中国気象局は北京市で3日、2018年版の「中国気候変動青書」を発表した。それによると、中国の地表の年平均気温は1901年から2017年までの間に上昇傾向を示しており、なかでも過去20年間は、20世紀初以降、最も暖かい時期となっていることを明らかにしている。科技日報が伝えた。
国家気候センターの巣清塵副主任によると、中国は世界的な気候変動に対して敏感であり、かつ影響が甚だしい地域でもあるということだ。中国の1951年から2017年までの地表年平均気温は10年毎に0.24度上がっており、その程度は同期の世界平均水準を上回っている。また地域差が激しく、北方の気温上昇率は南方を上回り、西部は東部を上回っている。なかでも青海省とチベット自治区の気温上昇率が最大となっている。2017年は中国にとって異常に暖かい年となっており、地表年平均気温は20世紀初以降の最高水準に近づいた。
降水量を見ると、中国の1961年から2017年までの年平均降水量には大幅な増減は見られない。1990年代は降水量が多めで、00年代は少なめ。2012年以降は多めとなっている。21世紀初以降、華北・華南・西北地区の年平均降水量は変動しつつ増加し、東北・華東地区の年間降水量の振れ幅が最大となっている。中国の2017年の平均降水量は641.3ミリで、例年を1.8%上回った。
世界的に見ると、2017年の地表年平均気温は1981年から2010年までの平均値(14.3度)を0.46度上回り、産業化前の水準(1850年から1900年までの平均値)を約1.1度上回った。正式に気象観測データがつけられるようになってから2番目に暖かい年となり、またエルニーニョ現象が生じない年としては最も暖かい年となった。
中国の気温上昇率が世界平均を上回っている理由について、国家気候センター気候変動首席専門家の孫穎氏は、「まず、中国の気候変動には都市化の要素が含まれる。そして中国は大陸であり、一般的に陸地の気温上昇率は、海洋を上回るため」と説明した。(編集YF)
「人民網日本語版」2018年4月4日
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