このほど湖北省武漢市の江漢路歩行街では、「子供の頃の味、アイスキャンディー」と書かれた緑色の保冷バッグを抱えた小さな男の子が、「緑豆アイスに小豆アイス、アイスキャンディー!」と大きな声で売り歩く姿が見られた。中国新聞網が伝えた。
楊祝捷くんという名前のこの男の子は、まだ9歳だが、すでに5年の「商いの経験」がある。両親のサポートと付添いをうけながら、4歳の時には新聞を、5歳ではハンドメイドの風船を売った。6歳になると子供服発表会にモデルとして参加し、7歳の時はヘアピンを売り、8歳のクリスマスイブには、「イブのリンゴ」と蛍光ヘアアクセサリーを売ったという。そして今年の夏休み、楊くんはアイスキャンディーを売ってお金を稼ぎ、腕時計型携帯電話を買おうと決めたのだという。
楊くんは武漢市漢陽区に住んでいる。毎日午後4時になると、仕入れておいた50本のアイスキャンディーを保冷バッグに入れ、地下鉄に乗って、人手の多い漢口江漢路歩行者天国まで行ってアイスキャンディーを売り歩く。たいてい2時間ほどで完売するのだという。人混みの中で大きな声でアイスを売り歩くことも、客とのやり取りも、これまでの豊富な経験のおかげか堂々としたものだ。
楊くんは、「最初の仕入れのお金は、自分のお小遣いを使った。その後は、アイスキャンディーの売上で仕入れ代を賄うことができた。7月28日にアイスキャンディーを売り始めてから、これまでに約1千元を稼いだ。腕時計型携帯電話はこれで十分買うことができる。余ったお金は、蓄えておく。同級生が持っているのと同じような腕時計型携帯電話がずっとほしかった。でも、僕は、自分で努力してお金を稼いで、それを買いたかった」と話した。
子どもの安全について心配する楊くんの両親は、交替で「当番」を務め、息子のアイスキャンディー売りに付き添っている。しかし、息子の「ビジネス」に影響を与えないように常に20メートル以上離れたところから息子を見守っているという。楊くんの父親は、「私は、子供を決して温室育ちにしたくなかったので、息子が小さい頃から外に出ていろいろな経験することを応援してきた。こうした経験を通じて、子供は勤勉さや節約という優れた習慣を身につけることができる。同時に、外交的で独立した子供になる。こうした心身両面における健康は、学校の成績よりずっと大切だ」と話した。
武漢市民の張さんは、楊君を応援するために、アイスキャンディーを25本も買ったという。張氏は、「今時の子供の多くは、経済的に豊かな家庭で贅沢な生活を送っている。自ら進んで外に出て経験を積み、様々な生活を体験することは、称賛に値する価値ある事だ」と語った。(編集KM)
「人民網日本語版」2018年8月15日
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