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写真加工する女性は不快感覚えやすい メディアリテラシー教育の必要性説く

人民網日本語版 2018年08月13日09:26

自撮りのデモンストレーションを行う香港地区の若者向け民間シンクタンク「MWYO」の劉思穎・研究調査員(左)と劉鳴■・総監(写真提供・香港「星島日報」、撮影・蘇正謙)

「美しくありたい」というのは女性の本能。近年、自撮り写真をソフトで加工してからネット上にアップすることは、ほぼお決まりのプロセスとなっている。香港地区の若者向けシンクタンク「MWYO」が、若い女性を対象に、自撮りおよびSNSへのアップに関する調査を行ったところ、「顔写真加工」を習慣とする女性は、「不快感」を抱きやすく、またこうした女性たちは自身の容姿に対しての自己評価が低く、より多くの「いいね!」を得たいと強く望んでいる。そのためアップした自分の写真に対する反応がいまいちであった場合、その気分に影響を与えてしまう可能性があり、そこには彼女たちがSNSから自己肯定を得ることに依存しており、日常生活に対する満足度がやや低いという実態が反映されている。シンクタンクは、「若者自身や保護者が問題の所在について自覚する必要があり、香港特区政府も教育面から介入し、正しい向き合い方を普及させる義務がある」との認識を示している。香港紙「星島日報」の報道を引用して中国新聞網が伝えた。

劉鳴■氏(■は火へんに韋)が総監を務める香港地区の若者向け民間シンクタンク「MWYO」はこのほど、約1千人の女性を対象としたアンケート調査を実施した。調査対象者の世代はその半数が16歳から24歳、残りは25歳から34歳となっている。回答者の多くは、「自撮り写真をSNSにアップする習慣がある」と答え、そのうち半数は、「アップする前に画像加工を行う」としている。彼女たちは、満足できる写真が撮れるまで、一人当たり平均4.2枚の自撮り写真を撮影しているが、ふっくらしたスタイルの女性は、平均7.2枚撮影するという結果だった。

今回の研究の調査員を務めた劉思穎氏は、「SNSを利用すること自体は全く問題ない。だが、しばしば『画像加工』を行ってSNSにその画像をアップする女性はいずれも自分の写真について他者から『いいね!』を得たいと強く望んでいる。それはそうした女性たちが自分に対して自信があまりなく、自分以外の他者からより多く認めてもらう必要があるからだ。だが、もし他者からの反応が期待より低いと、彼女らは『不快感』を感じることになる。回答者の一人である16歳の女子学生は、毎日6時間もSNS利用に費やしている。自分の写真をアップした後2時間は、どれだけの人から『いいね』を獲得したかを絶え間なくチェックしている。あまりにも反応が少ない時には、アップした写真を削除することもある」とした。

そして、「若い人が、自分自身がSNSによる影響を受けているという自覚を持っていない場合、特に自己肯定感が低い女性は、関心を寄せてくれる人が少ないと、簡単に悪循環に陥ってしまう。一方、比較的年長で、写真加工を行う習慣がない女性の場合は、一般的に自己肯定感が強く、彼女らがSNSを利用する目的は、思い出を残す、あるいは交友関係をキープすることだけにとどまっている」とした。

さらに、「海外では、メディア教育を正式なカリキュラムに取り入れており、青少年にスマホ利用を1日禁止して、彼らが『スマホなしでも自由に生活できる』ことを理解させている。これによって、スマホ依存率を引き下げることができる」とした。

また「MWYO」の劉総監は、「香港地区では、メディアリテラシー教育が立ち遅れている一方で、SNSが急成長している。特区政府は、批判的な角度から考える能力を若者の中に育成し、むやみに『表面的な美』だけを追求することのないよう、若い女性に注意を促す必要がある」との見方を示した。(編集KM)

「人民網日本語版」2018年8月13日

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