四川省カンゼ・チベット族自治州稲城県にある亜丁景勝地は 8月21日、違法な登山や立ち入り禁止地域への進入、規定のルートや地域以外での観光などの途中で事故に遭った人を対象にした有償救助制度を発表した。その費用は場所によって異なり、1万5000元(約24万円)以上の場所もあれば、2万元(32万円)以上の場所もある。景勝地の職員によると、毎年、違法な登山や立ち入り禁止地域への進入により事故に遭った人の救助に、多くの人員や物資を投じており、救助費用をめぐり、当事者となった観光客とトラブルになることさえあるという。そのため、同制度が打ち出すことで、トラブルが減少することを期待されている。同制度の制定に際しては、法律専門家の意見を参考に検討に検討を重ねたとしている。新華網が伝えた。
稲城亜丁管理局の規定によると同制度は、景勝地内での違法な登山、立ち入り禁止地域への進入、規定のルートや地域以外での観光などの途中で事故に遭った人に適用される。
救助費用は、亜丁村-夏洛多吉区域、亜丁村-央邁勇区域(藍月山谷)、亜丁村-仙乃日区域、亜丁村-■斯地獄谷区域(■は上と下が上下に組み合わさった字)はいずれも2万元以上、亜丁村、葉児紅村-康古貢▲銀河区域(▲は口へんに夏)はいずれも1万5000元以上となっている。これらの費用には、救助隊員の人件費や救助に必要な装備、道具などの費用しか含まれておらず、交通費や消火にかかった費用、医療費などは含まれていない。
景勝地のある職員によると、毎年、800人以上が景勝地をトレッキングし、そのピークは毎年10月頃だという。2014年から現在までに観光客向けに開発されていないエリアに進入した6人が死亡する事故を起こしている。また、毎年、違法な登山や立ち入り禁止地域への進入により事故に遭った人の救助に、多くの人員や物資を投じている。
同職員は、「救助を求める通報があれば、30人以上からなる救助隊を派遣しなければならない。ルートが多く、捜索範囲も広く、電波が届く範囲も小さいため、救助は困難を極める。これまでに、救助費用をめぐって、当事者となった観光客とトラブルになったこともある。今回打ち出された有償救助制度により、そのようなトラブルが減ることを願っている。同制度の制定に際しては、法律専門家の意見を参考に検討に検討を重ねた」と説明する。
同景勝地の発表によると、近年、様々なルートから亜丁国家級自然保護区(面積1457.5平方キロ)に勝手に進入するグループや個人が続々増えており、地勢の複雑さや標高の高さ、酸素不足といった原因から、これまでに6人が死亡し、1人が行方不明になっている。観光客の生命と安全を守るために、「自然保護区条例」は、あらゆる組織や団体、個人が違法に自然保護区に進入することを禁止すると規定している。 (編集KN)
「人民網日本語版」2018 年8月23日
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