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港珠澳大橋の建設における科学技術の知恵

人民網日本語版 2018年10月24日14:23

「現代世界の新7大奇跡」の一つに数えられる港珠澳大橋の開通式が23日午前、広東省珠海市で開かれた。24日午前に正式に開通し、運営を開始する。大橋の全長は55キロで、橋・島・トンネルを一体化させている。また沈埋トンネルの「最長、最大径間、最大深度、最大規模」の世界記録を樹立しており、世界の島・トンネル・橋の各種先端技術を集めた、現代世界において最も挑戦的なプロジェクトの一つとなった。科技日報が伝えた。

港珠澳大橋は設計から建設まで14年間かかったが、どのような科学技術によって支えられているのだろうか。

 ◆世界最長の海底沈埋トンネル

空には飛行機があり、海には船がある。その間に位置する港珠澳大橋は、香港国際空港の便の飛行安全を妨げず、かつ伶■洋航道(■はにんべんに丁)を航行する30万トン級汽船の通行の需要を満たす必要があった。

この需要に対し、港珠澳大橋の設計チームは、創造力あふれるプランを打ち出した。それは東西に2つの人工島を作り、海底トンネルを掘ることで、トンネルと大橋を連結させるというプランだった。この世界最長の海底沈埋トンネルは33本の巨大パイプからなり、パイプの長さは180メートルで、1本の重さは約8万トン。海底40数メートルの深さまで沈めなければならない。

これほど巨大なパイプを海底に沈め、つなげるにはどうすればいいのだろうか。まずタグボートでパイプを橋の近くまで運び、さらにツイストアンカーによりパイプを取り付け位置まで移動させ、沈ませるという方法が取られた。華南理工大学の趙成璧准教授のチームはこの作業を成功させるため、物理模型テスト及びデータシミュレーションを行った。トンネルの沈埋パイプの移動、係留、投入などの水上施工の重要問題について研究した結果、作業を進める上で存在する問題が明らかになった。

 ◆国内大橋の「百年の慣例」を打破

世界最長の大橋である港珠澳大橋の耐用期間は120年にのぼり、国内大橋の「百年の慣例」を打破した。

海泥環境における鉄柱を120年もたせることは、港珠澳大橋の設計チームにとって極めて大きな課題となった。中国科学院金属研究所耐久性防護・工学化研究チームの責任者である李京研究員は取材に対し、「特定の海泥環境に合わせ、我々は耐透水性、耐陰極剥離性などから新型コーティング剤の開発に着手し、コーティング剤の耐久性の問題を解消した。次世代高性能エポキシコーティング鉄筋を開発し、大橋の基礎の防腐コーティング施工に関わることで、120年間の耐久性の設計要求を満たした」と話した。

 ◆「積み木」で大橋を組み立てる

港珠澳大橋は「積み木」のように組み立てられた。まず工場内で橋脚、橋面、鋼箱桁、鉄柱などを生産し、伶■洋の風と波が穏やかな時に組み立てる。これにより初めて「大型化・工場化・標準化・組立化」という建設理念を実現した。

「大型鋼箱桁を現場に運び組み立てる際に、その組立の誤差は1センチ以内に抑えなければならない。溶接継ぎ目の長さは2センチを超えてはならず、難易度が非常に高い」。伶■洋は台風に見舞われやすい。台風が来る前に施工を終えるため、華南理工大学の王栄輝教授率いるチームは国内で初めて各種工法・非対称・多塔斜張橋の施工制御技術を採用し、世界初の3100トン級大型ケーブル塔の全体的な施工を完成した。

また高強靭性薄膜アスファルトオーバーレイ技術、水中構造水止、交通工学システムインテグレーションなどの技術の応用により、港珠澳大橋は名実相伴う「スーパープロジェクト」になった。(編集YF)

「人民網日本語版」2018年10月24日

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