ITTFワールドツアーの年間最終戦「グランドファイナル」において16日夜、5種目の決勝戦が行われたが、中国が優勝を手にしたのは女子シングルスだけだった。東京五輪に向けて着々と準備を進める中国にとって、急速に台頭する日本が最大のライバルとなっている。新華社が報じた。
16日、最後の試合となった女子ダブルスでは、中国の陳幸同/孫穎莎ペアと日本の早田ひな/伊藤美誠ペアが激突。コンディションに優れた早田ひな/伊藤美誠ペアが3-0でストレート勝ちし、日本に今大会2つ目の金メダルをもたらした。それに先立ち行われた男子シングルスでは、日本の15歳の張本智和選手が4-1で、中国の林高遠選手を破り、男子シングルスでは大会史上最年少で優勝した。
一方の中国が優勝を手にしたのは女子シングルスのみ。男子ダブルスは韓国が、混合ダブルスでは香港地区がそれぞれ優勝した。5種目で、金メダル1つというのは、中国にとっては決して満足できる成績とは言えない。ただ、馬龍選手が怪我のため欠場となるなど、偶然の要素も重なったため、今回の成績の参考価値は限られていると言えるだろう。
今年の各世界大会での成績を見ると、中国は依然として絶対的優勢を誇っている。にもかかわらず、飛躍的に成長している日本はとりわけ注目に値する。特に、15歳の張本智和選手と18歳の伊藤美誠選手は既に高い実力を見せている。
今大会4番目のシード選手だった伊藤美誠選手は初戦で敗退してしまったが、女子ダブルスでは、見事優勝を手にした。伊藤美誠選手はここ数年、実力を急速に伸ばしている。今年のジャパンオープンとスウェーデンオープンの女子シングルスではいずれも優勝。特に、スウェーデンオープンでは、中国の劉詩■選手(■は雨かんむりに文)や丁寧選手、朱雨玲選手といった主力選手を破って、優勝を決めた。
また今大会において張本智和選手は、強豪選手を次々となぎ倒したうえで、最後は見事に優勝の栄冠を勝ち取った。世界ランキング1位の樊振東選手との対戦は残念ながらなかったものの、その試合で見せた素晴らしい実力は人々に深い印象を与えたといえる。今年のジャパンオープンで、中国の主力・馬龍選手や張継科選手らに勝利して、張本智和選手は大きな自信をつけたようだ。
張本智和選手と伊藤美誠選手だけでなく、石川佳純選手や丹羽孝希選手などの実力も侮れない。
東京五輪まであと2年足らず。今大会の決勝や今年の各大会でのパフォーマンスを見ると、日本が確実にレベルアップしていることが分かる。加えて、東京五輪ではホームグラウンドでの戦いとなり、中国にとって最大のライバルとなるとみられている。(編集KN)
「人民網日本語版」2018年12月17日
このウェブサイトの著作権は人民日報社にあります。
掲載された記事、写真の無断転載を禁じます。
Tel:日本(03)3449-8257
Mail:japan@people.cn