中国の氷雪観光が徐々に熱を帯びてきた。中国観光研究院の戴斌院長が24日に行われた「氷雪文化フォーラム」で述べたところによると、「現在、氷雪観光資源を豊富に備えた吉林省、黒竜江省、新疆維吾爾(ウイグル)自治区、内蒙古自治区、河北省などが冬の観光の新たな成長の極になりつつあると同時に、氷雪に覆われた観光地が北京市、天津市、青海省、山西省、貴州省、山東省、河南省など多くの省市の冬季観光人気スポットになっている」という。「北京商報」が伝えた。
中国観光研究院課題チームの試算では、氷雪観光客の目的地別一人あたり平均滞在日数は2.8日間で、徐々に長くなる傾向がある。前のシーズンの観光客数はのべ1億9700万人で前年同期比16%増加し、観光収入は3300億元(1元は約16.0円)で同22%増加した。2021〜22年のシーズンには、観光客数はのべ3億4千万人に、観光収入は6800億元に達することが予想されるという。国連世界観光機関(UNWTO)の試算では、21〜22年のシーズンの中国氷雪観光は氷雪ビレッジ、氷雪文化クリエイティブ活動、ウィンタースポーツ、氷雪製造産業、氷雪リゾート不動産、氷雪エキシビションなどの関連産業に2兆9200億元の売上高をもたらすという。
戴氏は、「一部地域の氷雪資源は豊富だがインフラが弱いという現状に対し、中央政府と地方政府は空港や道路などのインフラ投資を拡大してきた。たとえば長春空港の新ターミナルビル、京張高速鉄道(北京-河北省張家口間)、阿勒泰(アルタイ)空港、敦化(吉林省)から白河(長白山)にいたる高速鉄道などのプロジェクトへの建設投資を行い、人気氷雪観光目的地へのアクセシビリティ(アクセスのしやすさ)が効果的に向上する」と指摘した。
しかしながら、同じく注目しなければならないのは、多くの地方や企業が計画、設計、目に見えて触れることのできる実体あるプロジェクトに投資したがるものの、品質、内容、目に見えないが感じることのできるソフト環境には資金を出したくないとしていることだ。一方で、消費者は観光で、美しい風景を求めるのはもちろんだが、素晴らしい生活を送ることも求めている。関係調査によると、観光客の間では特色あるグルメ、現地の民俗、文化芸術、生活体験などに対するニーズが非常に高いとともに、氷雪プロジェクトや民俗体験イベントに参加する観光客が64%に達し、「氷雪+温泉」や「氷雪+グルメ+民俗」などのツアーが大人気の氷雪パックツアーだという。戴氏はさらに、「今後、投資家は大勢の観光客の実際のニーズに合わせて、科学技術、文化クリエイティブ活動、資本のパワーを発揮して、氷の彫刻、雪の彫刻、氷雪ナダム。氷上ドラゴンボート、氷上釣り、氷の滑り台、氷雪グルメなど豊富で多彩な冬の観光商品の魅力を発信する必要がある」と分析した。(編集KS)
「人民網日本語版」2018年12月25日
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