「対外開放」が今年中国の金融分野で注目されたキーワードとなり、金融業の発展水準は開放の中で全面的に高まった。新華社が伝えた。
今年に入ってから、中国は金融分野の改革開放措置を立て続けに打ち出し、開放拡大の固い決意を世界にはっきりと示した。
■資本市場の対外開放を着実に推し進めた。「一帯一路」債券試行事業を実施した。上海国際エネルギー取引センター(INE)で原油先物取引を開始した。上海と香港の株式市場相互乗り入れ制度、深センと香港の株式市場相互乗り入れ制度の1日当たりの取引限度額を5月1日から4倍に拡大した。米国のMSCI(モルガン・スタンレー・ キャピタル・インターナショナル)社の新興国株価指数にA株が正式に組み入れられた。証券会社、ファンド管理会社、先物会社の外資による出資比率上限を51%にまで引き上げた。3年後には上限を撤廃する。H株の「全流通」試行事業を積極的かつ穏当に推し進めた。外国の投資家によるA株取引参加の範囲をさらに開放した。
■銀行と金融資産管理会社の外資による出資比率制限を撤廃し、信託、ファイナンス・リース、自動車ローン、マネーブローカー、消費者金融など銀行業・金融分野の外資導入を奨励した。
■保険業の参入政策を優れたものに変え、高度化した。対人保険会社の外資による出資比率上限を51%にまで引き上げた。3年後には上限を撤廃し、外資保険会社の経営範囲を拡大する。
多くの開放政策に促される形で、外資は中国のチャンスを積極的に捉えている。UBS証券、野村ホールディングス、JPモルガン・チェースが相次いで中国証券監督管理委員会(CSRC)に合弁証券会社の設立を申請した。このうちUBS証券はすでに経営権取得を承認され、買収手続きを12月24日に完了した。国際的に有名なブラックロックは中国大陸部で初めて私募証券ファンドの登記に成功した。米国のアメリカン・エキスプレス社が設立した合弁会社である連通公司は銀行カード清算機構準備申請が承認された。香港集友銀行有限公司深セン支店、アリアンツ(中国)保険持株有限公司など銀行・保険機関の設立計画が承認された。こうしてますます多くの外資機関が中国金融業の発展により全面的に参加するようになっている。
金融管理当局は今後、リスク防止水準と監督管理能力を持続的に高めたうえで、対外開放を着実に拡大するという。(編集NA)
「人民網日本語版」2018年12月28日
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