台湾地区のセブンイレブン永久ライセンスを取得している食品・飲料製造大手の統一集団はこのほど、新たな化粧品ブランド「K・Seren」を立ち上げ、「セブンイレブン」の板橋駅構内の店舗内で1号店がオープンしたと発表した。北京商報が報じた。
これまで、セブンイレブンが他のブランドと提携する場合は、「店の中に店」があるスタイルだったのに対して、今回開設された連名複合ショップは、外部にセブンイレブンとK・Serenのブランド名が書かれているだけでなく、独立した入口がそれぞれ設置され、内部で両店がつながっているスタイルとなっている。また、店内の壁と天井には両方のブランドのLOGOが書かれている。セブンイレブンの商品構造を補充する形となるK・Serenの店内では、コスメ、スキンケア、ヘアケア、大衆薬品など10大ジャンルを含む1300種以上の商品が並んでいる。そのほとんどが、好評を博している人気商品だ。K・Serenに並ぶ商品の数は、普通のセブンイレブンの店舗に並ぶ日用品の4倍で、女子大生やOLを主なターゲットとしている。
統一超商公共事務部の李建昌・副経理は、「台湾地区の化粧品市場は1000億台湾ドル(約3700億円)規模以上で、うち、スキンケア、コスメが7割以上を占めている。今年第一四半期(1-3月)の薬品と化粧品の売り上げが5.7%増加し、全体の成長を上回っていた。そのため、当社はこの分野に力を入れることにした」と説明する。
一方のセブンイレブンは、「今回K・Serenと提携したことで、コスメ、スキンケアの分野を強化でき、売り場全体の商品数も約2000種類になる。19-35歳の女性消費者の割合が増加し、1店舗当たりの日用品の業績が5倍成長すると見込んでいる。1店舗当たりの業績からして、来店客数が10%増加し、業績が20%成長すると試算している。今後、当社は連名複合ショップの開設を進めていく」としている。
小売業の専門家・雲陽子氏は、「商業型コンビニ連合コスメ店は、客をシェアするという試みで、消費者の体験と店舗の業績向上がその狙いだ。しかし、それができるのは、人通りが多い商業型コンビニに限られ、よくあるコミュニティコンビニには向いていない。連名複合ショップが、単に壁をなくしただけであるなら、商業形式のイノベーションであって、商業スタイルのイノベーションではない」との見方を示している。(編集KN)
「人民網日本語版」2018年6月7日
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