数年前にネットで中国料理に「洋風の名前」をつけるというブームが起こった。例を挙げると、中国の油条(揚げパン)に豆乳というオーソドックスな朝食メニューに「チャイナ風ソルティバゲットフライとフレッシュミルクのシチュー」という名前を付け、煎餅菓子(中国風クレープ)は「オリジナルジェイドグリーンエッグクレープ」と呼ぶといった具合だ。そして現在、世間からの冷たい視線をものともせず、果敢にもイノベーションに挑んだ一部の華人シェフたちが、「正真正銘」の「洋風中国料理」を生み出した。中国僑網が伝えた。
〇北米:バナチョコ小籠包
米ニューヨークにある中国料理店が、ローカライズされた中国料理「バナナ・チョコレート小籠包」を売り出した。本来ならばひき肉で作られたスープ餡が伝統的な小籠包だが、柔らかくモッチリしたバナナの果肉に、こってり濃厚なチョコレートソースを加えた「スープ餡」を作り出し、その香り豊かで甘くて美味しい餡を薄い皮でたっぷり包んだ。この甘口小籠包を多くの中国料理好きが興味を抱き、味わっているという。
〇スペイン:スズキの春巻き風パリパリ甘酢あんかけ
春巻きと甘酢あんかけ魚と聞くと、マッチしない二品だと思ってしまうが、どうやって一つの料理に仕上げたのだろうか?
スペインにある中国料理店の侯偉シェフは、地元の人々が、中国料理の「春巻き」を特に好むことをに気づいた。
侯シェフは、「外国人がなぜ春巻きを好きなのかと言えば、揚げ物が好きだからだ。春巻きは皮がパリパリしていて、食べた時の食感も好まれている」とし、伝統的な甘酢あんかけ魚を改良したのだという。地元の人々が好んで食べるスズキを材料に、切れ目を入れて下ごしらえした魚に熱い油をかけて形を整えながら揚げていく。パリパリとした皮にやわらかなスズキが包まれたこの一品は最後に甘酢あんをかけて仕上げる。
このウェブサイトの著作権は人民日報社にあります。
掲載された記事、写真の無断転載を禁じます。
Tel:日本(03)3449-8257
Mail:japan@people.cn