屠ヨウヨウ氏、英BBC「20世紀の最も偉大な人物」の候補者に

英BBCニュースの新コーナー「ICONS（偶像）」は8日、人類の現在の生活に最大の影響を及ぼした優れた人物「20世紀の最も偉大な人物」の選出を開始した。14日に発表された「科学者」リストでは、中国初のノーベル生理学・医学賞受賞者の屠■■氏（トゥ・ヨウヨウ、■は口へんに幼）氏が、キュリー夫人、アインシュタイン、数学者のアラン・チューリングと共に候補者リストに入った。人民日報が伝えた。

「20世紀の最も偉大な人物」の入選者は、科学者、政治指導者、探検家、社会運動家、芸術家、スポーツ選手、芸能人の7分野の28人。

屠氏が「科学者」リストの中で唯一存命中の候補者で、28人の中で唯一のアジア人でもあることが注目される。

このイベントはすべての候補者を紹介する専用ページを設けている。BBCは屠氏について、▽苦しい時も科学の理想を貫いた▽前進しながら過去を振り返ることを忘れなかった▽その成果は東西を跨ぐ――という3つの入選理由を列挙した。

「ICONS」はネットユーザーの投票を行い、人々の「20世紀の最も偉大な人物」を選び出すよう呼び掛けている。屠氏は抗マラリア薬のアーテミシニンとジヒドロアーテミシニンにより、スティーブン・ホーキング、マックス・プランク（ドイツの物理学者、量子論の父）を抑え、ラジウムとポロニウムを発見した物理学者のマリー・キュリー、宇宙への理解を促した物理学者のアルバート・アインシュタイン、「コンピュータの父」と呼ばれるアラン・チューリングら3人の優れた科学者と共に、「科学者」の候補者になった。この4人の科学者のうち、得票数が現在最も多いのはアラン・チューリング。最終的な投票結果がどうあれ、屠氏が全世界に貢献したことは間違いない。

アーテミシニンの発見は、世界に新しい抗マラリア薬をもたらした。現在、アーテミシニンを基剤とした併用治療（ACT）は、世界保健機関が推奨する最良のマラリア治療法であり、世界の数百万人の命を救った。

スウェーデンのカロリンスカ研究所は2015年10月5日に、寄生虫疾患の治療の研究に関する成果を表彰するため、屠氏及び2名の科学者にノーベル生理学・医学賞を授与することを発表した。これは中国の医学界が今まで手にしているうち最高の賞であり、中国医薬の成果が手にしているうち最高の賞でもある。（編集YF）

「人民網日本語版」2019年1月29日