中国青年報社社会調査センターがこのほど若者1830人を対象に実施した調査で、回答者の66.1%が自分は「口先だけ積極的」であることを認めた。計画を細かく分け、段階的に実行することを提案した回答者は70.2%に上った。中国青年報が伝えた。
■66.1%が「口先だけ積極的」
某アパレルブランドの代理会社に勤務する張瀾依さん(仮名、27歳)は仕事と関係のない小さな事で、いつも「口先だけ積極的」で終わってしまうという。例えばダイエットでも「絶対に痩せる」と周囲に何年も言い続けているのに、本当に努力したことはない。
自分が「口先だけ積極的」と認めた回答者は66.1%、周囲に「口先だけ積極的」な人が多いとの回答は78.1%に上った。さらに分析すると、「口先だけ積極的」な人は男性(68.1%)が女性(63.2%)より多かった。
いつも「口先だけ積極的」で、途中で物事を止めてしまう人がいるのはなぜか。調査では「自分の位置付けが正確でなく、自分の能力を過大評価しているため」との回答が68.9%、「時間を合理的に設定していない」との回答が58.1%だった。
若者の「口先だけ積極的」現象について、華東師範大学の徐光興教授(心理学)は、「口先だけ積極的」になりやすい人のタイプとして以下を挙げた。(1)未成熟なパーソナリティー。物事を行う際に熟考せず、非現実的な目標を立ててしまう。(2)虚偽的パーソナリティー。名声を求めて表面上は積極性を示すが、実際には実行するつもりがない(3)衝動的パーソナリティー。「熱しやすく冷めやすい」というやつで、感情的に動きやすい。(4)流行を追う心理。自分の考えがなく、人が行動すれば自分も行動し、人が止めれば自分も止めてしまう。
■行動力を高めるには「段階的に計画を実行」が70.2%
「口先だけ積極的」だと、どのような悪影響が生じるのだろうか。調査では「自信が損なわれ、自己同一性が低下」が64.3%、「望ましい行動習慣を身につけ、行動力を高めるうえでマイナス」が60.9%だった。
「口先だけで、いつも行動に移す決心がつかないと、最終的には進歩がなく、退歩しさえする。長い時間が経つと周囲の人との落差が明らかになる」。米雪さんは、行動力の欠如は知識不足や精神的空虚さにつながり、人間関係にも問題が生じると考える。
張さんは、「口先だけ積極的」であるために毎日が平凡で、達成感に乏しいという。
「われわれの社会は信用性を一層重視するようになってきている。信用されない人は、社会、事業、人間関係のいずれにおいても足場を固められず、現在の生活と将来の発展に影響が生じる」。徐氏は「『口先だけ積極的』でも少しは奮い立つが、いつも口先だけで行動が伴わない場合、他人から見れば虚偽性の表れであり、容易に信用を失う」と指摘する。
「口先だけ積極的」を改め、行動力を高めるにはどうすればいいのだろうか。調査では「計画を細かく分け、段階的に実行する」との回答が70.2%、「自分の正確な位置付けを探り、自分の能力を合理的に評価する」との回答が60.0%だった。
「『一尺を語るは一寸を行うに如かず』と言う。目標を達成するには、『言葉』よりも『行動』が重要であることが多い。社会は1つにはモラル教育を強化し、信用性の重要さを強調する必要がある。もう1つには心理健康教育を強化し、人々が人格的に整い、成熟する後押しをする必要がある。個人も行動力を強め、積極的に実践する必要がある」と徐氏は語る。
今回の調査の回答者は46.3%が大学生、13.2%が大学院生、39.1%が社会人で、男性が58.5%、女性が41.5%だった。
(編集NA)
「人民網日本語版」2019年2月21日
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