中国青年新聞社社会調査センターと問巻網はこのほど、18歳から35歳の若者1956人を対象とした調査を共同で実施した。これによると、調査対象となった若者の70.9%は、「買わずにレンタルするという消費スタイルを経験したことがある」と答え、「物品がモデルチェンジするサイクルは非常に短いため、レンタルによって最新のトレンドを随時体験することができる」と考える人が57.4%を占めた。購入せずにレンタルするという若者のライフスタイルをより便利にするため、「個人の信用構築をより強化すべき」と提案する若者は59.8%に達し、「個人情報保護のために情報セキュリティをより強化すべき」とした人は58.0%に上った。中国青年報が伝えた。
調査対象となった若者を居住地別でみると、一線都市は29.2%、二線都市は45.5%、三・四線都市は21.7%、城鎮・県城(県政府所在地)は2.9%、農村は0.6%だった。
〇若者がレンタルする頻度が最も高いのは、「交通ツール」と「電子製品」
深センで働く張淼さん(仮名)は、仕事の関係で、毎年数回は、ビジネスディナーに出席しなければならず、そのたびに服やアクセサリーを準備しなければならない。「ひと揃え購入すると、総額は決して安くない。こうした服やアクセサリーは、年に数回程度しか着用しないので、購入するのは無駄だし、ファッションの流行は1年ごとに変わる。今年の流行りものも来年には流行遅れになってしまう。だから、私はレンタルという方法を選んでいる」と張さん。
調査対象となった若者の70.9%は、「買わずにレンタルするという消費スタイルを経験したことがある」と答えた。レンタルの対象となる物品は、「電気自動車や自動車など交通ツール(41.4%)」が最も多く、「電子・デジタル製品(37.1%)」が続いた。このほか、「洋服・靴・バッグ(25.1%)」、「書籍・雑誌(19.3%)」、「アクセサリー・装飾品(18.3%)」、「電気器具(16.2%)」、「スポーツ用品(12.1%)」、「事務用品(11.0%)」、楽器(9.6%)」、「おもちゃ(7.0%)」など。
「レンタル」という方法が登場したことについて、「物品がモデルチェンジするサイクルは非常に短いため、レンタルによって最新のトレンドを随時体験することができる」と答えた若者は57.4%、「いまどきの若者は、経済面では実質重視のライフスタイルを追求していると思う」とした人は51.7%」にそれぞれ達した。また、「人々の消費に対する考え方が変わったため、物品の所有権よりも使用権を重視する傾向が高まった」と指摘した人は51.7%、また42.1%の若者は「リサイクル経済が絶えず発展し、レンタルは低炭素・環境保護社会を目指す上で不可欠である」という考えだった。そして、「レンタルは、よりバラエティに富んだ消費生活を体験するためのもの」とした人は30.3%だった。
北京大学光華管理学院の副院長を務める張影教授は、「経済の発展に伴い、サプライサイドの変化によって、『購入ではなくレンタル』というスタイルが十分実現可能となり、人々の消費により多くの選択肢をもたらしている。さらに、消費者の好みが変化したことによって、より多くの生活に密着した物品がレンタル業に進出したことから、レンタル市場の発展がさらに促された」と分析している。
「購入せずにレンタルする」という消費スタイルに対して、「長期のレンタルもOK」とした人は34.8%、「短期のレンタルならOK」は49.9%、「レンタルは一切NG」は5.5%、「わからない」は9.8%だった。
「購入せずにレンタルする」は、生活の質に影響を及ぼすのだろうかという問いには、「影響を及ぼすと思う」と答えた人は35.5%、「影響は及ぼさない」は45.5%だった。「レンタルは生活の質を高める」と考える若者は17.6%、「わからない」とした人は19.1%だった。
張淼さんは、「レンタル経済は、その発展過程で、商品の供給源やレンタル条件など多くの面で質を高める必要がある。例えば、某ファッションレンタルプラットフォームでは、『レンタルは3着以上』という条件を設けているが、ジャケット1枚しか必要ない場合には、いささか厄介だ」とコメントしている。
物品をレンタルする場合の心配事や気がかりについて尋ねたところ、調査対象となった若者が最も心配していたことは、「レンタル手続において個人情報が漏えいする恐れがある(52.3%)」だった。このほか、「他人が使用した痕跡がある(51.7%)」、「レンタル品がかなり損耗しており、使用に問題がある(46.9%)」、「レンタル品の出所の質が保証されない(40.1%)」、「レンタル手続きが煩雑(36.9%)」、「レンタル品を損傷した場合の賠償基準が定かでない(32.0%)」、「サービスをめぐる問題が解決しづらい(16.8%)」が続いた。
「買わずにレンタルする」という消費スタイルについて、「個人の信用構築をより強化すべきで、返却予定時にはちゃんと返すべき」と提案する若者は59.8%に達し、「個人情報保護のために情報セキュリティをより強化すべき」は58.0%、「レンタル業界の規範化を強化し、レンタルプラットフォーム建設を完備すべき」は48.0%、「理性的なレンタルを実行し、ぜいたく品をひけらかすことは慎むべき」は45.1%、「借りる側の権利と責任を合理的に定め、消費者の権益を守るべき」は37.8%、「レンタルプラットフォームは市場ニーズを精確に把握し、同質化発展を避けるべき」は19.4%をそれぞれ占めた。(編集KM)
「人民網日本語版」2018年11月14日
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