春から夏へと季節が移り変わる北京に、夜の街をさまよい歩く人々のために営業する深夜食堂がどんどん増えている。フードデリバリーサービスアプリ美団の統計データによると、北京では、今年に入り、夜間における飲食消費が大幅に増加し、3月と4月の夜間飲食消費額は前年同期比それぞれ約倍増している。北京日報が伝えた。
夜のとばりが下りる頃、同市順義区の中粮・祥雲小鎮は、次第にその賑やかさを増していく。同鎮では、5月1日から、「深夜食街」が正式にオープンし、小鎮内にある国際色豊かなレストラン23軒が、毎晩深夜0時まで営業時間を延長している。また、秘伝レシピのザリガニやさっぱりした味わいのオードブルなど、深夜の食事にピッタリのメニューを出す店も多い。
にぎやかなCBDでは、若いサラリーマンらが、夜間のグルメと文化の旅を堪能する機会を楽しんでいる。今月10日、朝陽区にある大型ショッピングモール「合生匯」では「深夜食堂街エリア」が試行営業をスタート、特色ある飲食店200軒以上が、毎晩午前0時まで営業している。煌びやかで享楽ムード満点の香港式大通り、レトロな食堂車、「ネット有名スポット」での写真撮影など、「21区BLOCK」という名前のこの室内食堂街を訪れた人々は、まるで賑やかな市場に来た気分になる。正式営業をスタートさせる17日以降は、ブレイクダンス、音楽演奏、パレードなど各種インタラクティブ・イベントが行われ、仕事漬けの若者にとって、ストレスを発散する絶好の機会となるだろう。
西城区では、西単華威ビルの7~8階にある「約飯街」が、近隣のグルメ客向けの深夜食堂となっている。約飯街は、今年3月1日から、営業終了時間を午後10時から午後11時に延長している。オールド北京の雰囲気溢れる室内食堂街では、背の低い腰かけに座り、四環路冷麺王や望京小腰などの「ネット人気軽食」を楽しむことができる。西単華威ビル8階は現在改装中で、「約飯街」は近く、フロア面積拡大により、グルメの選択肢がより増えることになる。
北京の深夜消費が「点灯」したことで、今後、ますます多くの深夜食堂が登場することになるとみられている。市商務局は、「北京は今後約2年間で、市内六区や通州区、順義区、北京経済技術開発区、『回天』などの地区でナイトタイムエコノミーがいっそう盛り上がるよう、ユニークな深夜食堂街を13ヶ所建設する計画だ」としている。(編集KM)
「人民網日本語版」2019年5月16日