日本京都大学の伊藤三千穂准教授は、「『国際疾病分類』という西洋医学が構築したシステムに伝統医学を組み入れることには、数多くの技術的な難題が立ちふさがっていた。中日韓三国はまず、中医薬の『定義』と『範囲』を調整・制定する必要があった。そうすることで初めて、欧米の専門家は、中医薬を細かく解釈し、受け入れることができた」との見方を示した。
韓国慶熙大学の印昌植教授は、「たとえば、伝統医学に関する名称や専門用語の英語訳は、各方面が力を合わせて解決すべき重要な問題だった。かなり困難ではあったが、各方面が、意思疎通を通じ、絶え間なく互いに対する尊重と理解を増進することで、最終的に合意に達することができた」とコメントした。
WHO伝統医学と相補・代替医療および統合医療処の張奇処長は、「伝統医学が『国際疾病分類』に組み入れられることは、WHOをはじめとする国際公共衛生システム全体が、中医薬や中医薬に源を発する伝統医学が備えた価値を承認したことを示している。同時に、中国さらには世界における中医薬の応用がますます拡大されるという現実についても認可された」との見解を示した。
「国際疾病分類第11回改訂版」は、2022年1月1日に発効する予定で、伝統医学が国際社会にあまねく受け入れられるまでには、まだ長い時間がかかる見通しだ。しかしより多くの国際協力・研究を展開していくことも、伝統医学の国際化へのプロセスで必要であること間違いない。(編集KM)
「人民網日本語版」2019年5月27日