中国おやつ産業の年生産額が2兆元突破 今もバージョンアップ中 (2)

人民網日本語版 2019年05月29日16:26

湖北省出身の李嘉■(目へんに分)さんは、「甘い物が好きで、まず口当たりを重視し、ブランドも重視する。ストレスが大きい時は、甘いものを食べるとストレスが解消され、食べた瞬間にいやなことを全部忘れる。しかし無節操な食べ方をしているわけではなく、摂取カロリーを抑えるよう注意している」と話す。李さんの話は、多くの若者の声を代弁している。おやつには健康的で、栄養があり、ブランド力もあることが求められると同時に、最近は「アピールポイント」もますます重視されるようになった。同報告によれば、ここ数年、「天然」、「無添加」、「原産地」、「一日分の栄養を考えたパッケージ」などの特徴的なアピールポイントをもったおやつが、市場で急速な伸びをみせるという。

取材に答えた多くの人が、「食事をしっかり食べると同時に、おやつは生活の一部として欠かせないものになった」との見方を示した。消費者はレジャーフードを食べる過程で好ましい場面設定を追求する「シーン化」のニーズをより多く満たすことができ、精神面での共感や気軽で楽しいレジャー体験をより多く得ることもできる。大手ECのおやつ食品供給状況をみると、商品の人格化という特徴を備えた商品がますます増え、人々の心理状態にも合致する。たとえばカクテルブランドのRIOの「微醺」(ほろ酔い)シリーズは「1人で軽く一杯」のキャッチコピーを通じて、個性的、若者、独立といったイメージを伝えている。生活情報サイト・58同城が発表した「働く人のおやつ図鑑」の関連調査によると、南京、蘇州、杭州などのオフィスでおやつ文化が発達し、おやつは同僚との距離を縮める「重要アイテム」だ。また市場で人気の「臓臓包」(チョコレートパン)などのネットで人気のおやつには、トレンドや流行がどこでも発生するというインターネット時代の特徴がよく現れている。

おやつ消費の盛り上がりの背景には、消費バージョンアップがあり、おやつ企業とECには巨大なチャンスがある。データによれば、18年は全国の一人あたり平均可処分所得の実質成長率が6.5%に上昇した一方、エンゲル係数は28.4%で前年比0.9ポイント低下した。アナリストは、「所得増加はおやつ文化の人気を支える重要な要因。生活レベルの向上を前提に、人々のおやつ消費は選択の可能性がより広がり、商品の品質に対する要求も上昇を続け、これまでのような『ネットで安いものを買う』から『品質を重視』へと移行している」との見方を示す。

多様化、さまざまなシーン、高品質、高頻度を求める消費ニーズに後押しされて、おやつ企業もバージョンアップの未来図を次々に描いている。(編集KS)

「人民網日本語版」2019年5月29日

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