臭気判定室では、気体を配る担当者が3つの袋にそれぞれきれいな空気のサンプルと汚染された空気のサンプルを入れてから、各パネルに渡して臭気があるかどうか判定する作業を行わせる。結果を記録するために、これらのサンプルにはすべて番号が付けられている。サンプルが希釈されて匂いを嗅ぐことができなくなるまで、パネルたちが繰り返し判定作業を行うことが必要になる。
集計・分析された後のデータは、環境保護部門に提供する科学的な根拠となり、採取された気体の指標が合格であるかどうかを判断することができる。
▽どうやって臭気判定士になるか
臭気判定士になる条件としては、年齢が18歳から45歳までで、非喫煙、お酒を飲まない、嗅覚器官に疾病がないなどが必要とされている。
臭気判定士の資格申請者は、国家悪臭汚染コントロール重点実験室で統一的なトレーニングを受け、筆記試験と嗅覚試験に合格した後に、臭気判定士の資格が与えられる。嗅覚試験では、受験者は汗の匂いや花の香り、熟した果物の香り、甘い鍋巴(米や粟などで作ったお菓子)の匂い、糞便の匂いといった5種類の匂いを識別しなければならない。
健康状態と年齢制限のほかに、臭気判定士には3年ごとに審査を受けることが要件として定められている。これは「年次審査」に相当する。毎回の審査での淘汰率は約30%で、試験に合格できなければ臭気判定士を続けることはできない。
「人民網日本語版」2019年6月6日