中国の融資は「債務のワナ」にはまったのか?外交部がコメント

人民網日本語版 2019年07月05日08:38

中国外交部(外務省)の耿爽報道官は3日、アフリカ諸国が中国によるいわゆる「債務のワナ」への警戒を次第に強めているという見方について、「中国とアフリカの協力が上手く行っているか否かについて、最も発言権を持っているのはアフリカ諸国とその国民だ。メディアは、理性的かつ客観的な見地から、中国とアフリカの協力について評価してほしい」とコメントした。新華社が伝えた。

記者から、「タンザニアやケニアなどのアフリカ諸国と中国との個別協力プロジェクトをめぐり、最近いくつかの紆余曲折が起こっていると報じるメディアがある。英エコノミスト誌にこのほど掲載された文章によると、一部の中国―アフリカ協力プロジェクトの収益が、予想通りにはいかず、アフリカ諸国が中国による『債務のワナ』に対するへの警戒を次第に強めているとした。これについての中国側のコメントは?」という質問があった。

耿爽報道官は、これについて、以下の通り答えた。

「中国は、数多くのアフリカ諸国と、さまざまな協力プロジェクトを展開しており、成功事例は枚挙にいとまがない。このプロセスで、個別プロジェクトの市場化運営における問題が一部発生するのは、理解できることだ。我々は、アフリカ側の希望を尊重するという姿勢をベースに、関係国との対話を強化し、友好的な協議を進めることで、これらの問題に妥当な解決法が見つかることを期待している」。

「アフリカ諸国の良きパートナー、良き友人、良き兄弟として、中国は、これまでずっと、アフリカ諸国の需要に基づき、対アフリカ融資・協力の強化に尽力してきた。アフリカ諸国のインフラ環境の改善や経済発展の加速の一助となり、アフリカの国や国民に実際のメリットをもたらしてきたと自負している。中国は、アフリカとの協力において、アフリカ諸国の債務の持続可能性について十分に考慮し、従来から友好的かつ平等な協議を通じ、双方がいずれも納得できる案を探ってきた。このことも、中国とアフリカの協力が、アフリカ諸国に歓迎されてきた根本的な原因のひとつであろう」。

「事実は雄弁に勝り、正義は人々の心にあるものだ。中国とアフリカの協力が上手く行っているか否かについて、最も発言権を持っているのはアフリカ諸国とその国民だ。先日開催されたG20大阪サミット中に行われた中国とアフリカの首脳会議および北京で開催された中国アフリカ協力フォーラム北京サミットコーディネーター会議において、アフリカ諸国の指導者はいずれもアフリカと中国の協力成果を高く評価し、双方が投融資などの分野で協力をさらに強化し、アフリカの相互接続と持続可能な発展により大きく貢献するよう希望した。南アフリカ共和国、エジプト、セネガル各国の大統領および多くのアフリカ諸国外相はいずれも、中国側の約束を重んじる忠実な姿勢や有言実行の態度を賞賛し、中国アフリカ協力フォーラム北京サミットの成果が全面的に遂行されることを確信していた」。

「私は、アフリカ諸国の指導者の態度は、数多くのアフリカ諸国国民の心の声を代表するものであり、いわゆる『債務のワナ』に対する最も強力な回答であると思っている。我々は、アフリカが発するこれらの声にメディアが耳を傾け、理性的かつ客観的な認識にもとづき中国とアフリカの協力を考えるよう期待している。事実を省みることなく、勝手な憶測をすることは控えて頂きたい」。(編集KM)

「人民網日本語版」2019年7月5日

  

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