IMF・人民銀報告「人民元相場は中国経済の基本面に合致」

人民網日本語版 2019年08月12日15:45

人民元相場の水準は経済の基本的側面にほぼ合致している。下落もあれば上昇もあり、双方向に変動し、合理的でバランスの取れた水準でほぼ安定を保っている。——国際通貨基金(IMF)はこのほど中国経済に関する4条協議(年次経済審査)の結果報告書を、中国人民銀行(中央銀行)は「2019年第2四半期中国金融政策執行報告」をそれぞれ発表し、このような結論に達した。最近、議論の的になっている人民元相場が「1ドル7元」(1ドルは約105.4円、1元は約14.9円)に達したことと、いわゆる「為替操作国」の論調については、多方面から、「人民元相場の短期的変動は市場が後押ししたものであり、長期的な動きは経済の基本的側面が決定する」との見方が出ている。人民日報海外版が伝えた。

▽目立った高評価も低評価も存在しない

IMFは報告書の中で、2018年に中国の経常収支の黒字は減少し、人民元相場の水準は経済の基本的側面にほぼ合致しているとの見方を示した。IMF協定第4条の規定に基づき、IMFは毎年、作業チームを派遣して加盟するエコノミーに関する調査研究を進め、マクロ経済政策や経済発展情勢について各エコノミーと協議し、IMFの政策決定機関である理事会で討論を行っている。

IMFは報告書の中で、18年の中国の経常収支の黒字が国内総生産(GDP)に占める割合は前年比約1ポイント低下して0.4%になり、19年は0.5%の水準を維持することが予想されるとした。IMFの評価によれば、18年の中国の外貨準備は中期の基本的側面および実行可能な政策的対応の水準とほぼ合致したという。

IMFの中国部門ディレクターのジェームズ・ダニエル氏はメディアに対し、「18年の人民元相場の水準は経済の基本的側面とほぼ合致し、目立った高評価も低評価も存在しなかった。ここ数年、中国の経常収支の黒字は減少を続け、IMFは中国が人民元相場の柔軟性を増強し、引き続き中国経済のモデル転換を推進し、開放を拡大し、構造改革を推進するのを支援する」と述べた。

IMFの報告書によると、IMFの理事は中国の最近の改革の進展状況を高く評価し、特に金融機関における脆弱性の低下と経済の持続的開放で達成した進展を高く評価する。IMFは中国が引き続き経済のリバランスを推進すると同時に、マクロ経済政策を調整して貿易の緊迫した情勢がさらに激化する現在の状況に対処するよう提案するとしている。

中国国際経済交流センター米欧研究所の張煥波副所長は、「IMFの中国為替相場水準に関する結論は正確だといえるし、実際の状況に合致しているともいえる。通貨分野の国際的な専門機関として、IMFの研究には客観性と権威があり、一部の国の事実を無視した一方的な結論が完全に根拠のない成り立たないものであることを証明してもいる」と述べた。

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