同じような治療効果がある場所に24時間営業の書店がある。北京のインターネット産業で働くシーン・ウォンさんは三聯書店の常連で、眠れない夜は書店に行って静かに本を読む。書店の雰囲気が心にかかる圧力を和らげる手伝いをしてくれ、解決できない問題に直面した時も、書店で解決の道を探る。「本の中からインスピレーションを受けて、自分をどうでもいい問題から救い出す必要がある」という。
書店は都市の文化的ランドマークであるだけでなく、よそ者にとってはひとときの休憩所にもなる。張越さんは、「ある天気が悪い日の朝、ホームレスが本屋で休憩するところにたまには出くわすことがある。それから1年あまりの間、東西南北からやって来たいろいろな旅行者を見かけた。夜やってきて、コーヒーを注文し、本を眺め、時々店の人と雑談をし、翌朝早く次の目的地に向かう。都市では、書店の役割は文化を伝えることだけではない。ぬくもりを伝えることもその一つだ」と述べた。
ナイトタイムエコノミーの発展を受けて若い人々がSNSやECショッピングに浸りきると言うことはなくなり、出かけていって自分の体で体験し、感じ取り、触れ、選択するようになった。中でも人と人との交流や共感から得られる幸福感や満足感は、ネットでの体験とはまったく異なるものだ。前出の周さんは、「誰もが外に出かけていって、本当の人と人との交流をするようになるといいなと思う」と述べた。(編集KS)
「人民網日本語版」2019年10月23日