有料自習室の利用者は社会に出て間もないホワイトカラーや大学生が中心で、年齢は20‐35歳が多い。今年7月に開業した「自在読書館」の創業者・張楽楽さんによると、季節によって自習室を利用する人の層も変わる。例えば、夏休み期間中は、周辺の教育関連機関に通う高校生が80%を占め、夏休みが終わると大学生や社会人が増えるという。
北京にある有料自習室を数ヶ所取材してみると、ほとんどの自習室には机と椅子のほか、スタンドライト、コンセント、加湿器、空気清浄機などが完備されており、中にはそれらの設備・備品が客一人ずつに用意されている自習室もあった。また、一部の自習室はプリンターやおやつ、ドリンク、ブランケットなど各種学習用品や生活用品を無料で提供していた。その他、一部の自習室は学習エリアと交流エリアが分けられており、交流エリアにはソファーやマッサージチェアが設置されていた。中には自習室でネコを飼い、疲れたらネコと遊んで息抜きができるところもあった。
自習室で勉強する人のほとんどは、一生懸命勉強したいと思っているものの、セルフコントロール能力に欠けている。でも自習室なら、他の人と「一緒に頑張っている」という気持ちになることができ、「他律的」に自己管理し、勉強の効率を上げようとしている。
張君怡さんは、「家より自習室で勉強したほうがずっとはかどる」と話す。ほとんどの利用者も、お金を払ったほうが勉強の効率が上がると感じている。あるネットユーザーは、「有料自習室の料金は1日最低28元から」というスレッドに、「お金を払うと、勉強しなければ損だと感じる」、「お金を払うと時間を大事に使おうとする」などの声を寄せている。
「手っ取り早く儲かる商売ではない」
しかし、「自習室は机と椅子を並べているだけなのに、なぜあんなに料金が高いのか?」、「有料自習室のビジネススタイルには持続的に発展できる可能性があるのか?」など、懐疑的な見方を示す人も多い。