世界銀行が北京時間の24日に発表した報告書「ビジネス環境の現状2020」の中で、「改革の推進に力を入れたため、中国のビジネス環境は世界の190エコノミーの中の順位が31位になり、昨年の46位から大きく順位を上げ、また2年連続で最もビジネス環境の改善が見られた上位10ヶ国・地域に入った」としている。世界経済分野の専門家は取材に答える中で、「ここ数年に中国のビジネス環境は目に見えて改善し、ますます魅力の高まる投資目的地になりつつある」との見方を示した。
同報告書は世銀が毎年1回発表する重要報告書であり、19年5月1日までの1年間の世界における経済監督管理改革を追跡し、世界115のエコノミーが商業の改革促進活動294件の実施を記録したという。
同報告書は、中国は企業設立、建設許認可など8分野での改革で突出した進展ぶりを示した。たとえば建築許認可手続きや電力調達のプロセスを簡略化し、審査にかかる時間を短縮した。
世銀のシニアエコノミストのマーチン・パイカウスキー氏は、「過去2年間、中国はビジネス環境の最適化で非常に大きな成功を収め、世界での順位が2年前の78位から現在は31位に上昇し、目を見張る成果の源は中国政府がビジネス環境の分野で進めてきた全面的改革にある」と述べた。
米エール大学の上級研究員のステファン・ローチ氏は、「中国のビジネス環境改善での進歩は人々に勇気を与える。特に新企業の育成で、中国の順位はさらに高い。報告書が指摘したように、中国政府はスタートアップ企業の支援で実際に効果を上げ、これは中国が技術イノベーションに力を注いできたことの現れでもある」と述べた。
最近、中国は初のビジネス環境最適化に関する行政法規「ビジネス環境最適化条例」を発表した。この条例はここ数年の中国のビジネス環境最適化の経験と手法を総括し、効果があることを実証しており、人々が満足し、市場主体が支持する改革措置を法規制度により固定化し、国際的先端レベルをベンチマーキングし、体制・メカニズムの改善というレベルで関連する規定を打ち出したものだ。
前出のパイカウスキー氏は、「世界銀行は中国政府がビジネス環境のさらなる最適化のために取った措置を歓迎する。北京と上海では多くのブレークスルー的な改革が実施され、この両都市での成功体験が中国の他の都市に普及拡大することを願う。中国は金融アクセス、対外貿易などのビジネス環境指標でまだまだ潜在力を高める余地があり、ビジネス環境の改善が中国経済の高い品質の発展推進にとってプラスになる」との見方を示した。