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「昼休み経済」が中国で静かなブームに

人民網日本語版 2019年11月04日10:58

最近、「昼休み経済」が静かなブームになっている。ますます多くのサラリーマンが昼休みに「デスクでちょっとうたた寝する」といった単純な過ごし方だけでは満足しなくなり、昼休み用にグッズを購入する人もいれば、オフィスビル、コンビニ、商業施設の間を移動して買い物、美容サービス、トレーニング、「充電」などでリラックスすると同時に、業者にも切れ目なく利益をもたらしてもいる。「経済日報」が伝えた。

大人気の「昼休み経済」だが、具体的にはどういうことなのか。真っ先に挙げられるのは「昼寝の神グッズ」の購入だ。昼食が終わり、オフィスで仮眠を取ると、元気いっぱいで午後を迎えられるため、多くのサラリーマンが昼寝を選択する。オフィスでよく眠れるようにするため、ネックピロー、アイマスク、耳栓、ブランケット、折りたたみベッドなどさまざまな「昼寝の神グッズ」を利用する。これは相当な規模の市場になる。

次は美容・娯楽関連の消費だ。昼休みに心身をリラックスさせるための消費スタイルや消費ルートはたくさんあり、昼の2時間を利用して美容サービスを受ける、トレーニングをする、商業施設をブラブラする、映画を見るなどがあり、時間的にぴったりで、仕事にも差し支えず、家族と一緒に過ごす時間に食い込むこともない。出勤日の昼間は北京の美容院で予約が最も集中する時間帯だという。

ネット通販の「手切族」になる人もいる。微淘がまとめたデータでは、出勤日の午前11時から午後1時まではECプラットフォームの閲覧のピーク時間だという。微博(ウェイボー)や微信(WeChat)のモーメンツなどのSNSでは、多くの商業施設が昼休みの時間帯を狙って新製品のお知らせ広告を打ち出したり、販売促進キャンペーンを展開したりしている。これは昼休みの経済法則を正しく理解した動きだといえる。

最後は「充電」すなわち学習だ。昼休みに会社近くの研修クラスに参加したり、近くの書店で本を読んだりして、昼休みを学習に充てる人もいる。

休憩、美容、トレーニング、読書……どのような過ごし方であれ、よりよくリラックスして、心身をベストな状態にもっていくことが目的だ。ここには、所得水準が向上し続けるのにともない、人々の素晴らしい生活に対するニーズがますます多様化していることがある程度反映されてもいる。市場消費が徐々に細分化するにつれ、消費の新業態や新モデルがより多く生み出されることになる。

実際、海外では勤務時間の仮眠が相当な価値の産業に育っている。米マッキンゼー・アンド・カンパニーは報告書の中で、「米国の睡眠業界の2017年の価値は300億ドル(1ドルは約108.0円)から400億ドルで、さらに伸び続けている」と伝えた。

「昼休み経済」は消費の新たな潜在能力を放出し続けているが、成熟した「休日経済」などの集中的消費の流れに比べれば、まだ初期段階にあるといえる。たとえばインターネットで「昼寝の神グッズ」は爆発的な売れ行きだが、実店舗では昼休みに特化した商品もイベントもまだ多くない。また「昼休み消費」市場を積極的に開拓する商業施設の多くは比較的小規模の所が多く、大規模な所はまだ参入していないことなどが挙げられる。消費者が商品の消費からサービスの消費へと消費を高度化させる流れに順応し、資源から経済効果を生み出すには、「昼休み経済」にはまだまだやらなければならないことがたくさんある。(編集KS)

「人民網日本語版」2019年11月4日

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