人民銀の記念貨幣35年で百種類以上 なぜこんなに人気? (2)

人民網日本語版 2019年12月25日11:28

記念貨幣はどこで発行するか?

「中華人民共和国人民元管理条例」の規定によれば、人民銀は需要に基づいて記念貨幣を発行することができる。記念貨幣のテーマが重要な政治的題材や歴史的題材に関わる場合は、国務院に報告して承認を得る必要がある。発行する30日前に、人民銀は社会一般に向けて公告を発表し、記念貨幣のテーマ、額面金額、材質、デザイン、様式、規格、発行量、発行時期を公表する。

35年で記念貨幣100種類以上を発行

1984年から、中国人民銀行は35年間に及ぶ記念貨幣発行の歴史を歩み、これまでに100種類以上の記念硬貨(記念紙幣)を相次いで発行してきた。このうち、84年10月1日に発行した「中華人民共和国成立35周年記念硬貨」は、人民銀が正式に発行した初の流通記念貨幣で、流通記念貨幣発行の良好な基礎を打ち立てた。

35年間の100種類以上の記念貨幣を詳しく見ていくと、「最も早い貨幣」のほかに、次のような「最も○○な貨幣」が注目される。

発行量が最も少ない記念貨幣——88年9月20日に発行された「寧夏回族自治区成立30周年記念硬貨」は、人民銀がこれまでに発行した流通記念貨幣としては最も発行枚数が少なく、1セット1枚、発行量は156万枚にとどまった。

額面が最も小さい記念貨幣——87年11月20日に発行された「第6回全国運動会流通記念硬貨」は額面1角(0.1元)で、これまでに発行された1枚・セットの額面が最も小さく、規格が最も小さく、金属の重量が最も軽い記念貨幣セットとなった。

こんな記念貨幣もある。直径が最も大きい記念貨幣は93年の「希少動物特別記念硬貨」で、直径32ミリメートルだ。社会福祉のテーマが最も際立つ記念貨幣は94年10月26日発行の「希望プロジェクト実施5周年記念硬貨」で、中国語と英語で「希望プロジェクト」と刻まれている……

今年11月末に発行された泰山普通記念硬貨がこれほど人気になると、「ダフ屋」たちも乗り出してきた。額面5元の硬貨が今ではECプラットフォームで最高1枚24元にもなり、上昇幅は300%を超える。束1本20枚は240元の値がついていたのが、さらに値上がりして600元になり、5束3500元の高値で売られるケースさえある。

泰山コインはなぜこれほど人気なのか。記念硬貨の収集愛好家は、「一つには額面が小さいこと、発行枚数が少ないこと、市場の資金圧力も比較的小さいことから、収集のハードルが低いことがある。また一つには額面が小さい記念貨幣ほど投機の対象になりやすいことがある。また発行量が少ない、予約の機会が少ないといった要因も、泰山普通記念硬貨の希少性を高め、価格を押し上げたとみられる」と分析した。

人民銀の関係者は、「記念貨幣の回収プロセスは、記念貨幣の市場における良好な発展を維持するための重要な前提だ。コレクターにとってみれば、記念貨幣が流動資金に交換できなければ価値の大部分が失われるといえる。しかし、今はまだ記念貨幣の正式な回収ルートは構築されていない」と述べた。(編集KS)

「人民網日本語版」2019年12月24日

最新ニュース

注目フォトニュース

コメント

| おすすめ写真

ランキング