中東情勢が緊迫していることを受けて、国際金価格が上昇を続けている。市場はこの新しい状況をどのように見ているか。リスク回避ムードが高まり、今後の金価格はどう動くだろうか。中国中央テレビが伝えた。
中国銀行の宗良・首席研究員は、「中東情勢緊迫という地政学的な状況の影響を受けて、国際金価格が最近は上昇を続けている。1月5日、イランが核開発拡大の『第5段階』において、核合意で定められた制限を撤廃すると発表したことも、市場のリスク回避ムードに拍車をかけ、金価格をさらに押し上げ、上昇幅も大きかった」と述べた。
中国黄金集団の万■(吉へんに吉)チーフエコノミストは、「中東情勢の緊迫を受けて、緊迫状態がさらに進行するのではないか、中東の石油の輸送や生産に影響するのではないか、原油価格の持続的上昇を招くのではないか、グローバル経済の足を引っぱるのではないかと市場関係者は懸念している」と指摘した。
さまざまな要因によってリスク回避ムードが高まり、地政学的な緊張状態にある時には、金が一部の人によってリスク回避ツールと見なされ盛んに購入される。地政学的な動揺が起こるたびに、金価格は上昇するのが常で、これは市場の一種の反応だといえる。
宗氏は、「最近の国際金価格は1オンス1500ドル(約16万2675円)前後で推移しており、地政学的な動揺につれて、市場の不確定性も増大し、今後しばらくの間は上昇傾向が続くとみられる。かなりの確率で、2020年の金価格は1オンス1600ドル(約17万3520円)の大台を超えるだろう」との見方を示した。(編集KS)
「人民網日本語版」2020年1月7日
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