FRB利下げを受けて中国の金融政策はどこへ向かうか

人民網日本語版 2019年08月03日11:12

北京時間の1日早朝、米連邦準備制度理事会(FRB)は政策金利の誘導目標を25ベーシスポイント(bp)引き下げて2-2.25%にし、市場の予想通りとなった。同日、中国人民銀行(中央銀行)は公開市場操作で利下げを行わなかった。専門家は、「中国は実際のニーズに軸足を置いて自国の通貨政策の方向性を確定し、各種政策ツールを総合的に運用して適時に適切な逆周期の調節を実現し、ターゲットを絞り質の高い経済発展を推進するべきだ」との見方を示した。「南方日報」が伝えた。

2008年12月から10年半ぶりのFRBの利下げにより、米ドル指数は一気に上昇して、一時は98.9418まで上昇し、その後低下した。同日の人民元の対米ドルレート基準値は1ドル6.8938元となり、前営業日比97bp下落した(1ドルは約106.9円、1元は約15.4円)。オンショア市場の人民元の対ドルスポットレートは取引開始後に1ドル6.915元まで下がり、その後上昇した。

中国民生銀行の温彬首席研究員は、「グローバル経済の伸びが鈍化するに従い、今年に入ってすでに10数ヶ国の中央銀行が利下げを行って事態に対処した。中国の中央銀行は引き続き金融政策の独立性を維持し、中国経済の運営、インフレレベル、雇用状況、国際収支などと合わせて金融政策の方向性を総合的に考えることが必要だ」と指摘した。

人民銀の関係者によると、FRBの利下げは各国の金融政策の操作の可能性を拡大したが、決定的な要素ではない。現在、中国の貸出基準金利は低く、流動性は合意的なゆとりを保ち、「ターゲットを絞った調整」、「正確な点滴灌漑」が引き続き金融政策のキーワードになる。

さきにFRBと欧州中央銀行が利下げのシグナルを出した時、人民銀通貨政策司の孫国峰司長は、「引き続き緩やかな通貨政策を実施し、中国内外のバランスを統合的に計画し均衡を図ることを前提として、『自分が中心』の原則を堅持し、中国の経済成長、価格情勢の変化に重点的に基づいて事前調整やミクロ調整を速やかに行い、さまざまな通貨政策を組み合わせたツールを総合的に利用して、流動性の合理的なゆとりと市場金利水準の合理的な安定を維持する」と明確に述べた。

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