中国の90後(1990年代生まれ)や00後(2000年以降生まれ)が総人口に占める割合は現在、24%に達しており、それら若者が今後5年から10年にわたって中国、ひいては世界の消費を主導することになる。情報・調査会社のニールセンがこのほど発表した「中国の若者の負債状況報告」によると、若者の86.6%がクレジット商品を利用しており、若者の平均返済負担率は41.75%に達していた。また負債が「ゼロ」の若者は13.4%にとどまった。中国青年報が報じた。
では、「負翁(負債を抱えている人)」、または「月光族(毎月の給料をその月にすべて使い果たす人)」の若者は一体何にお金を使っているのだろうか?
生活、負債返済、子育て
大学を卒業して1年になり、北京で就職している張遠さんにとって、普段は現金で支払うことはほとんどなく、クレジットカードや支付宝(アリペイ)のクレジットサービス・花唄、京東のクレジットサービス・白条による消費が月收の99%以上を占めている。
「僕は典型的な『月光族』。毎月受け取る給料のほとんどを前月のクレジット返済に使っている。お金のほとんどは生活費に使っており、家賃が給料の半分を占めている。他の人は子供を養っているけど、僕は自分を養っている!」と話した。張さんの携帯の家計簿を見せてもらうと、現時点で、今月の飲食や服飾・美容に使ったお金が約1000元(1元は約15.86円)になっていた。
「中国の若者の負債状況報告」によると、若者は主に、オンラインローンやクレジットカード、オンラインの小口金融などのクレジットサービスを、「生活費」と「生活の質向上」、「レジャー・娯楽」のために使っている。
深センに暮らす陳さん(男性)は就職してすでに5年になり、現在建設中のマンションの1室(90平方メートル)を購入した時のローンが最も大きな負債となっている。そんな陳さんは取材に対して、「月収の4分の1はローンの返済に充て、約2000元の家賃も払わなければならないので負担が大きい。でも、たいへんだけど、楽しみでもある」と語る。
2019年10月から、英語の教師をしている李洋洋さんは取材に対して、「結婚後、子供が生まれてからの一番の変化は、自分に使うお金が減り、子供のために使うお金が増えたこと。以前は4000~5000元の給料のうち、残るのは1000元くらいで、他は全て友人と食事に行ったり、自分の服やスキンケア商品を買うのに使っていた。でも今は、子供のオムツや粉ミルク、ベビーカーなどの購入に使い、それらが給料に占める割合が70%ぐらいになっている」と話す。