中国、商業用ミリ波フェーズドアレイチップの独自開発に成功

人民網日本語版 2020年01月20日14:29

5G時代に消費者に割安で高速の通信ソリューションを提供するためには、どうするべきだろうか。ネットワーク通信・安全紫金山実験室(以下「同実験室」)は19日、中国が独自でコントロール可能な非常に割安なミリ波フェーズドアレイチップを発表した。高速でカバーする範囲が広い同チープの発表は、ミリ波通信技術商業化の障害物を取り除いた。科技日報が伝えた。

中国工程院院士で、同実験室室長の劉韻潔氏は「世界の隅々までカバーするブロードバンド通信ネットワークを構築し、電波の死角を取り除くためには、ブロードバンド衛星通信と5Gミリ波通信という2つのツールの商業化を推進しなければならない」と述べた。

ミリ波通信は周波数帯資源が豊富だ。5G時代にミリ波周波数帯を選択・使用することによる速度向上は、1車線から10車線になると形容できる。アップル社はミリ波をサポートする5Gスマホを開発中だ。ブロードバンド衛星通信技術は、電波を世界の隅々まで届ける。米スペースX社は5年内に4万2000基の衛星の打ち上げを検討している。

だがブロードバンド衛星通信と5Gミリ波通信のカギとなるコア部品であるミリ波フェーズドアレイチップは高価だ。256チャンネルの典型的なフェーズドアレイアンテナを例にすると、その販売価格は100万元(1元は約16.1円)ほどする。

同実験室と東南大学教授の趙滌燹氏は取材に対し、「シリコンプロセスを利用し、同様の大規模フェーズドアレイアンテナを作り、我々はコストを商業化できる水準まで落とした。中国の同技術の進展を実現した」と話した。

各プロジェクトが形成した技術的蓄積に基づき、東南大学教授の尤肖虎氏と趙氏が率いる研究チームは天鋭星通科技有限公司と協力し、超低コストCMOSプロセスミリ波チップ、大規模アンテナアレイ設計の模索を掘り下げた。深南電路股フン有限公司(フンはにんべんに分)は大規模アンテナアレイ回路製造及び集積プロセスなどのキー技術を同時に解決した。彼らは初めてCMOSミリ波通信チップの大規模普及・応用を妨げる、すべての主な障害をほぼ取り除いた。(編集YF)

「人民網日本語版」2020年1月20日

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