中国国家統計局が発表したところによると、2019年の社会消費財小売総額は41兆1649億元(1元は約16.0円)に達し、前年と比較すると、名目増加率は8.0%、物価要因を考慮した実質増加率は6.0%だった。このうち自動車を除いた消費財の小売総額は37兆2260億元に上り、名目で9.0%増加した(以下、増加率は名目増加率を示す)。
19年12月の社会消費財小売総額は3兆8777億元で前年同期比8.0%増加した。自動車を除くと3兆4349億元で8.9%増加した。
事業所の所在地別にみると、19年には、都市部の社会消費財小売総額が35兆1317億元に達し、前年比7.9%増加。また農村部は6兆332億元で9.0%増加した。12月単月では、都市部が3兆2704億元で前年同期比7.8%増加し、農村部は6073億元で9.1%増加した。
消費分類別にみると、19年には飲食関連の収入が4兆6721億元で前年比9.4%増加し、商品小売額は36兆4928億元で7.9%増加した。12月単月では、飲食関連収入は4825億元で前年同期比9.1%増加、消費小売額は3兆3952億元で7.9%増加だった。
19年は通年の物品輸出入額が31兆5千億元(1元は約15.9円)に上り、前年比3.4%増加した。このうち輸出は17兆2千億元で5%増加し、輸入は14兆3千億元で1.6%増加し、輸出から輸入を差し引いた貿易収支は2兆9千億元の黒字で、黒字額は25%拡大した。
2019年の対外投資協力は安定した秩序のあるものだった。通年の全業界の対外直接投資は8079億5千万元(1元は約15.9円)に上り、前年比6%減少した。投資構造はさらにバランスが取れたものになり、主な投資先はリース・ビジネスサービス産業、製造業、卸売・小売業だった。『一帯一路』(the Belt and Road)沿線国への投資は1059億6千万元で、全体に占める割合は0.6ポイント上昇して13.1%になった。投資スタイルがイノベーションを続け、合併買収(M&A)404件を行い、その取引額は2117億8千万元だった。株式の持ち合い、共同出資、フランチャイズなどのスタイルが好調に発展した。協力区の産業集積効果が顕在化し、19年末現在、商務部の統計に組み込まれた海外の経済貿易協力区への投資額は累計2890億5千万元に達し、企業数千社の入居を誘致した。請負プロジェクトは互恵・ウィンウィンを達成し、営業額1兆1927億5千万元を達成し、6.6%増加した。このうち規模1億ドル(1ドルは約110.0円)以上のプロジェクトは506件を数え、8.4%増加した。既存プロジェクト実施国と第三国で80万人近い雇用を生み出し、また中国に設備材料の輸出額1千億元近くをもたらした。
2019年には、中国の通年の実行ベース外資導入額は9415億元(1元は約15.9円)に達し、前年比5.8%増加し、新たに設立された外資系企業は4万社を超え、世界2位の外資流入国の地位を維持した。
19年には、外資による大規模プロジェクトが加速的に実施され、1億ドル(1ドルは約109.9円)以上の外資プロジェクトは834件に達して、同15.8%増加した。外資構造の最適化が続き、ハイテク産業の外資導入額が25.6%増加し、全体に占める割合は28.3%に上昇した。一部の先進エコノミーの対中投資が速い成長を遂げ、シンガポールの対中投資は51.1%、オランダは43.1%、韓国は21.7%、それぞれ増加した。自由貿易試験区がもつ外資導入の役割が強まり、自由貿易試験区6ヶ所が新設され、上海自由貿易試験区は臨港新片区が増設され、国内18ヶ所の自由貿易試験区に入居した外資系企業は6242社に上り、外資導入額は1436億元に達した。
19年には、グローバル経済の成長が鈍化し、国境を越えた投資が低迷する中、中国の外資導入は流れに逆らい増加を実現した。米ドル建てで計算すると、1381億4千万ドルに達し、前年比2.4%増加した。規模は再び過去最高を更新し、発展途上国の中でトップ、世界の中では2位の座をキープした。
■2019年GDPは6.1%増加 規模100兆元に迫る
2019年の国内総生産(GDP)は速報値で99兆865億元(1元は約16.0円)に達し、不変価格で計算すると前年比6.1%増加し、目標値の6-6.5%を達成した。国民経済の運営は全体として安定をみせ、発展の質が着実に向上し、主要目標値の達成状況は比較的良好で、小康社会(ややゆとりのある社会)の全面的な完成に向けた着実な基礎を固めた。
19年のGDP成長率は6.1%だった。四半期別にみると、第1四半期は6.4%、第2四半期は6.2%、第3四半期は6.0%、第4四半期は6.0%。産業別にみると、第一次産業の生産額は7兆467億元で前年比3.1%増加、第二次産業生産額は38兆6165億元で同5.7%増加、第三次産業生産額は53兆4233億元で同6.9%増加だった。>>>
■2019年は平均可処分所得が初めて3万元突破
データによると、19年の全国国民の一人あたり可処分所得は3万733元(1元は約16.0円)に達し、初めて3万元を突破した。前年と比較すると、名目増加率は8.9%、物価要因を考慮した実質増加率は5.8%だった。このうち都市部住民の平均は4万2359元となり、名目で7.9%増加し、実質で5.0%増加した。農村部住民の平均は1万6021元となり、名目で9.6%増加、実質で6.2%増加だった。 >>>
(編集JZ)
「人民網日本語版」2019年1月22日