北京市、海外からの入国者全員を14日間の隔離観察に 

帰国者の新型肺炎受診費用の扱い 北京と上海はすでに方針を明確に

人民網日本語版 2020年03月16日16:17

北京市人民政府の陳◆副秘書長(◆は草かんむりに倍)は15日、中国大陸部外からの輸入症例とその拡大を効果的に防ぐため、北京市共同対策メカニズムはより一層厳格で強力な措置を講じると発表した。人民網が各社の報道をまとめて伝えた。

まず、首都空港に外国及び香港・澳門(マカオ)・台湾地区から到着する全ての便は首都空港T3-D処置専用区に停機する。入国者に対しては全員、全項目に及ぶ電子化されたトレーサビリティのある情報化管理を実施する。

また、3月16日0時より、北京から入国する中国大陸部以外の全ての人々を、集中観察施設に移送し14日間の隔離観察を実施する。特殊な事情がある場合は、厳格な審査を経て、自宅での隔離観察を選択できる。集中隔離観察期間の被隔離者の費用は自己負担とする。

虚偽の報告をし、病状を隠し、感染拡大を招いた者は法律・法規にのっとり責任を追及され、これは社会信用システムにも反映される。

■タイで感染しながら、帰国後も旅程を隠し、自宅隔離もしなかったため、警察側がすでに立件し調査したケース

3月15日、北京市疾病予防控制センターは新たな感染者の滞在したことのある集合住宅や場所を公表した。うち1人はタイで感染した輸入症例。王某、女、31歳、戸籍は浙江省台州市。

王は2月23日から3月4日にかけてタイのバンコクとチェンマイを観光。3月4日にTG614便で北京に戻った。3月7日に発熱、喉の痛み、脱力感、頭痛などの症状が現れ、某医療機関で診察を受けたが、通常の血液検査とCT検査では異常は見られなかった。3月13日に北京市大興区疾病予防控制センターのPCR検査で新型コロナウイルス陽性の結果が出て、3月14日に感染が確認された。

2月23日に北京を発つ前、王は夫の蔡某、娘の蔡某とずっと北京の某集合住宅に住んでおり、集合住宅を出入りする手続きも行っていた。王は2月23日までに集合住宅に届け出をしないまま無断でタイ旅行へ行った。タイから北京に戻った後も規定に従って自ら集合住宅に届け出ることなく、その旅程を隠し、指示通りの自宅隔離措置を自らしっかりと実行しなかった。現在、警察側はすでに立件し、調査を行っている。

■帰国者の新型肺炎受診費用の扱い 北京と上海はすでに方針を明確に

14日、陳氏によると、中国大陸部外からの帰国者の新型コロナウイルスによる肺炎の関連の受診費用について、北京には現在2つの方針がある。

(1)基本医療保険に加入しており、帰国の過程において新型コロナウイルスの感染例または疑い例と診断された人にかかる医療費は、基本医療保険の規定に従い、保険金を給付した後、さらに財政補助を行う。個人の費用負担はない。

(2)基本医療保険に加入しておらず、帰国・入国過程において中国大陸部外からの輸入症例としての新型コロナウイルスの感染例または疑い例と診断された人にかかる医療費は、原則として患者の個人負担とする。民間保険に加入している人は、その契約規定に従い関連費用を支払うことができる。困難を抱えていると認定された人にかかる医療費は伝染病防治法などの法律・法規の規定に従い、医療救助を行う。

上海市衛生健康委員会の鄭錦報道官は15日、これに関する方針を次のように明確にした。

(1)中国大陸部外で感染した帰国者で基本医療保険に加入している人は、基本医療保険、大病保険、医療救助などで規定に従い医療費を支払った後、個人負担分には財政補助を行う。

(2)中国大陸部外で感染した帰国者で基本医療保険に加入していない人の医療費は原則として患者の個人負担とする。民間医療保険に加入している人の医療費は、保険会社が契約に従い支払う。基本医療保険に加入しておらず、困難を抱えていると確認された人は、条件を満たすことを認定した後、法規に従い医療救助を行うことができる。(編集NA)

「人民網日本語版」2020年3月16日

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