中国の120年の歴史誇る灯台、北斗システム組み入れへ

人民網日本語版 2020年08月03日15:08

7月31日午後7時12分、「120歳」の河北省秦皇島市の南山頭灯台に予定通り光が灯された。同日、中国が独自に研究開発した衛星測位システム「北斗3号」が正式に開通し、100年以上光が灯されている南山頭灯台も正式に、北斗のシステムに組み入れられた。新華社が伝えた。

1900年に建設された南山頭灯台は、沿海都市・河北省秦皇島にある船舶の航行目標となる施設だ。今年7月初め、北海航海保障センター秦皇島航標処は、南山頭灯台の閃光レンズを、北斗の技術が応用できる中国が独自に研究開発した第二世代閃光レンズに交換した。

秦皇島航標処運営保障センターのテレメトリング・テレコントロールシステムのディスプレイには、北斗から灯台の運営状況がリアルタイムで送信されており、電圧、電流、回転時間などのパラメーターがはっきりと表示されている。同航標処の関係責任者によると、北斗の灯台モニタリングシステムには情報チェック、状態のモニタリング、灯台テレコントロール、航行ルートの追跡などの一連の機能が搭載されており、遠隔リアルタイムモニタリングと管理が可能となっている。

当直員の黄欽さんは、「これまでは、伝統的な通報システムを通して、モニタリング灯台の運営状況をモニタリングしてきた。警報が鳴ると、作業員は灯台の上まで登ってチェックしなければならなかった。しかし、北斗システムを応用したことで、遠隔コントロールと無人監視が実現した。灯台で何かしら異常が生じた場合、ディスプレイにそれが表示され、問題が一目で分かる」と説明する。

秦皇島航路標識処航路標識導航科の張春江・科長は、「北斗システムを応用して、航路標識管理や航行目標サービスのスマート化の水準を効果的に向上することができた。海上航行は既に、従来の経験航行から、データ航行へと舵が切られ、航海者は、安全な航行のための情報を切に必要としている。北斗システムを応用することで、より全面的で、正確な航行目標情報を得ることができるほか、他の港の情報と合わせて、さらに多くの港・船舶企業に提供することができる。特に、北斗システム独自の機能であるショートメッセージ送受信機能は、海域に基地局や携帯の電波がない時に、衛星を通して直接送受信することができ、デバイス間でリアルタイムにメッセージを交換できる」と説明する。

現在、秦皇島港の灯台、陸地の航路標識、海上浮標などを含むすべての公用航行補助施設が、北斗システムをカバーしており、船舶の安全な航行を守る能力を大幅に向上させている。(編集KN)

「人民網日本語版」2020年8月3日

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