成都市都市管理委員会が11日に明らかにしたところによると、今年1月14日に中国初のカーボンニュートラルごみ分別所が成都市で稼働を開始した。運営業者によると、最近4カ月の整理・輸送データを見ると、1-2カ月目の1回当たりの整理・輸送量が以前より4割前後増えている。また現在の1日当たりの回収量はすでに200-300キログラムにのぼっている。今月10日時点で、この分別所のカーボンニュートラルデータ(CO2排出削減量)は15.282トンにのぼっている。成都商報が伝えた。
分別所に入ると、正面は枠により布類、ガラス、プラスチック、金属、古紙の5つのエリアに分かれている。積み上げられたリサイクルごみのほか、入って右側には秤とテーブルがある。この分別所の運営業者の関係職員によると、ごみ分別とカーボンニュートラルをつなげるのはこの秤だ。この秤は重さを計量できるだけでなく、リサイクルごみに対応するカーボンニュートラルデータの計算もできる。例えば0.4キログラムのガラス瓶と1.6キログラムのボール紙に対応するカーボンニュートラルデータはいずれも0.001トンとなる。
■1炭素マネーは1元に相当
「廃品回収で得られた分を直接現金化できる。カーボンニュートラルの量を炭素マネーに換算し、携帯アプリで商品を購入するか、100炭素マネー貯めてから現金化することができる。100炭素マネーはカーボンニュートラル1トン分だ。1炭素マネーは1元(約16.9円)に相当する。ごみ分別を通してより多くのリサイクルごみを再利用し、100炭素マネー貯まると100元に現金化できる」のだという。
取材した職員の携帯電話に表示されたカーボンニュートラル総量は0.372トンで、37.2炭素マネー分になっていた。この量は、自動車の465キロメートルの走行分、または0.744トンの石炭燃焼量、もしくは372kWhの電力消費量に相当する。同職員は、「人が呼吸すると炭素を排出する。ごみ分別によりリサイクルごみを再利用でき、カーボンニュートラルデータに換算する。当該行為で減少した炭素排出量により、自身の各種活動による炭素排出量の一部を相殺できることからカーボンニュートラルと呼ばれる。分かりやすく言うとCO2排出の埋め合わせをするということだ」と述べた。
同職員はさらに、「ごみ分別のほか、携帯アプリでカーボンニュートラル関連のクイズに答えるなどして、ポイントを蓄積できる。ポイントもまた、カーボンニュートラルデータに変換できる。リサイクルごみの現金化と同時にカーボンニュートラルデータのボーナスが加算される。ごみ分別の積極性を高める一方で、カーボンニュートラルの概念を直観的に理解してもらうことができ、より受け入れやすい形で人々の固有の習慣を変えることができる」と述べた。(編集YF)
「人民網日本語版」2021年5月12日