世界知的所有権機関(WIPO)がジュネーブで20日に発表した「グローバルイノベーション指数(GII)2021年版」の報告書によると、中国の順位が前年より2位浮上し12位となった。同報告書は中国のイノベーションの面における進歩を高く評価するとともに、政府の意思決定と奨励措置のイノベーション促進に対する重要性を強調した。科技日報が伝えた。
世界の研究開発費が最も多い企業の投資額が前年比で10%増加し、60%近くの研究開発投資集中型企業の投資が前年に比べて増加した。世界のベンチャーキャピタルの取引量は同5.8%増加し、過去10年の平均増加率を上回った。
同報告書によると、スイスが11年連続でトップとなった。2-5位はそれぞれスウェーデン、米国、英国、韓国。中国は12位で中等所得エコノミーの首位となり、日本、イスラエル、カナダなどの先進エコノミーを上回った。特に注目されるのは、中国の順位が2013年から9年連続で上昇し、強い勢いを示していることだ。
イノベーションの産出を見ると、中国の強みは無形資産、知識の創造、知識の影響に集中している。うち自国民の特許、商標出願、クリエイティブ製品の輸出が貿易総額に占める割合といった細分化指標でいずれも世界をリードしている。2021年には知識伝達という指標に明らかな進歩を遂げ、特に知的財産権収入が貿易総額に占める割合という細分化指標で持続的に進歩した。これは中国が徐々に知的財産権の導入大国から知的財産権の創造大国に変化していることを示した。
WIPOのダレン・タン事務局長は、「今年のGIIから、新型コロナウイルスが生活と生計に大きな影響を及ぼしているにもかかわらず、多くの分野が驚異的な強靭性を示していることが分かる。特にデジタル化、技術、イノベーションを重視する分野がそうだ。世界が大きな感染症からの再建に期待するなか、我々が直面している共通の試練を乗り越え、より素晴らしい将来を建設する上で、イノベーションが不可欠な役割を果たしている。GIIは独特なツールで、政策決定者とビジネス界が計画を制定し、大きな感染症を乗り越えるとともに、より強くなるよう指導することができる」と述べた。(編集YF)
「人民網日本語版」2021年9月22日